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命がけの亡命助けた「おさるのジョージ」 原作者の秘話を日本人監督が映画化

2016/8/23(火) 13:07配信

BuzzFeed Japan

夫妻を救ったジョージの原画

山崎さん自身、小さい頃から「おさるのジョージ」に親しんできたが、レイ夫妻がユダヤ系ドイツ移民だとは取材を始めるまで知らなかったという。

妻マーガレットの親友レイ・リー・オン氏と知り合い、レイ夫妻の手記や未発表のスケッチが南ミシシッピ大学に保管されていると知った。資料は300箱以上あった。

山崎さんは2014年から2年間、資料をもとに米国各地を巡り、夫妻を知る人たち30人以上にインタビューした。

マーガレットは生前、夫婦だけが知っている様々な逸話をオン氏に話していた。パリを脱出した時に自転車を解体した話は、オン氏から聞いたエピソードだ。

オン氏はマサチューセッツ州の大学に通っていた時にマーガレットと知り合い、その後、親友となった。夫婦の死後は、オン氏が遺産を管理している。

ドキュメンタリーの予告編には、夫婦がおさるのジョージの原画とともにフランスを脱出する様子が、柔らかなタッチで描かれている。

ユダヤ人であると疑われ、鉄道で身柄を拘束されそうになった時、身体検査を受けて出てきたのが、ジョージの原画。読みふける係員。二人は最終的に列車に乗ることができた。2人の旅は、ジョージとの旅だった。

山崎さんは、アニメーションに込めた思いについて、BuzzFeed Newsにこう話した。

「このドキュメンタリーを作ろうと決めた時から、『おさるのジョージ』の世界を創った2人を表現するならば、アニメーションを使わなければならないと思っていました。2人なら、どうやって自分たちの物語を描いただろう。そんなことを考えながら作りました」

クラウドファンディングで制作費集め

神戸に生まれ、高校卒業後、ニューヨークに渡った山崎さんはこれまで、ドキュメンタリー映画の制作に関わってきた。この「おさるのジョージ」のドキュメンタリーは、自身が監督する初の長編ドキュメンタリーとなる。

テレビ会社から提携の話もあったが、誰からも口出しされずに自分の意思を表現した作品を完成させるため、クラウドファンディングで資金を募ることに決めた。

目標額17万5000ドルに対して、約16万1000ドルまで集まった(8月23日午前11時現在)。締め切り期日の8月25日午前7時までに残り1万4000ドル(約140万円)が集まらなければ、これまでに集まっている寄付金を受け取ることができない。

寄付金はアーカイブ映像の権利費用の支払いや、アニメーションの制作費などに使われる。山崎さんは「なんとか資金を集めて、映画を完成させたい。日本でも来年中には公開できたら」と話している。

クラウドファンディング支援のページはこちら。
http://curiousgeorgedocumentary.com/japanese/

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最終更新:2016/8/23(火) 13:07
BuzzFeed Japan

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