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50代の投資デビューは遅すぎる? それでもリスクをチャンスに変える方法

2016/10/20(木) 17:00配信 有料

THE PAGE

 前回、株式投資の最大リスクは、投資タイミングであるが、この連載のタイトルにもあるように「35歳からの長期投資」であれば、タイミングは考える必要は全くなく、そしてドルコスト平均法(いわゆる積立投資)を実行すれば、最も効率の良い貯蓄が実現できると述べました。ところが、50代で、ゼロから投資を開始するのであれば、タイミングリスクも大きくなると述べました。リスクが大きくなれば、リスク対応策を考えなければなりません。35歳頃を起点として長期間投資を継続するのではなく、50代になってから、あるいは期間がある程度限定される状況を踏まえた投資の検討を行います。(解説:あおぞら証券・顧問 伊藤武)


  投資期間が長ければ長いほど利益が出せる証拠

 1990年から今日まで、世界に分散株式投資を続けていれば、大きな投資成果を得られたことを、株価チャートで表示しました。歴史的株価動向に関するデータはアメリカが最も充実しており、代表的株価指数S&P500株指数の90年間に亘るデータが集計され、投資期間と株価動向が鮮明に表現されます。上記の図表は、90年間のいずれの時点で区切った期間と株価の上昇・下落比率を集計したものです。

 一日だけに限定しますと、その日に株価が上がる確率は54%に止まり、下がる確率は46%となりますが、過去90年間でどの20年間を比較しても、株価が上昇する確率は100%となり、投資期間が長ければ長いほど上昇する確率は期間に比例していることが証明されます。

  30代の投資と50代の投資はどこが違う?

 もし上記の表の例をとれば、50歳の時点で65歳まで積立投資を実行した場合、投資額に対し平均投資期間は7年半となり、その期間の投資で損失を被る確率は10%程度となるでしょう。損をする確率は小さいにしても、本人にとってリスクはリスクであり、退職後の投資成果が保証されるわけではありません。と同時に一般論ではありますが、若い時代に貯蓄投資を始めるのと、高齢になって開始するのを比較すると、事情は大きく異なります。若い世代から、子育てが継続する年代は資金の余裕がなく、貯蓄金額が大きく制約を受けます。統計的に日本の世帯主の平均貯蓄額は約1300万円ですが、30代の世帯貯蓄は670万円に対し、50代は1640万円、そして60代以上は2130万円となっています。しかも、若い世代は住宅やその他のローンを抱えていますので、30代は実質的には350万円強のマイナス貯蓄となっています。と言うことは、若い世代は、貯蓄を捻出するのに苦労せざるを得ません。ところが、年代が高齢になればなるほど、貯蓄資金の余裕が高まります。そして、余裕資金があれば、投資の対応も柔軟性を高めることができます。本文:6,380文字 この記事の続きをお読みいただくには、THE PAGE プラスの購入が必要です。

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最終更新:2016/10/20(木) 17:31
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