ここから本文です

100円ショップの大躍進は、本当に「デフレ再来」の兆しなのか?

2016/10/24(月) 12:00配信

THE PAGE

 100円ショップ大手のキャンドゥの業績が好調です。このところ、物価の伸びがマイナスになる月も増えており、デフレ再来などとも言われています。物価の下落と100円ショップの好決算は関係あるのでしょうか。

物価低迷が続いているのは確かだが……

 キャンドゥの2015年12月~2016年8月期(第3四半期)の業績は絶好超でした。売上高は前年同期比5.3%増の512億7300万円、営業利益は同68.5%増の17億9300万円となりました。こうした状況を受けてネットでは「デフレ再来」などと言われています。日銀が量的緩和策を実施しているにもかかわらず、このところ日本の物価は低迷が続いているのは確かです。

 8月の消費者物価指数は、代表的な指数である生鮮食品を除く総合(コア指数)が前年同月比マイナス0.5%となりました。指数がマイナスになるのはこれで6カ月連続ですから、まさにデフレに近い状況となっています。消費者は財布の紐をきつく締めており、これが100円ショップの好業績に結びついているという考え方です。

 もちろんデフレが続き、消費者のマインドが冷え込むと、安い店に行く人が増えるという効果はありますが、これまで安い店に行っていた人が買い控えて店に行かなくなる現象も出てきますから、必ずしも100円ショップが有利になるとは限りません。

好決算の要因は、円高と資源価格の低下

 今回、キャンドゥが好決算となったのは、おそらく円高と資源価格の低下によるものと考えられます。100円ショップの商品の多くは、中国などで生産されており、為替の影響を大きく受けます。またプラスチック製品が多いことから、仕入れ価格は原油価格が下がるほど安くなります。

 このところ為替は円高傾向が続いており、原油価格も夏に1バレル=40ドルを一時下回るなど低迷していました。同社は、原材料価格の低下から、より安い価格で商品を仕入れることができるようになっています。同社の原価率がそれほど変わっていないところを見ると、仕入れ価格が下がった分は、より品質の高い商品に向けられているとみてよいでしょう。以前より品質の高い商品を並べることが可能となっており、これが売上高を大きく伸ばす要因となったわけです。 

 円高と資源安が続く限り、同社の好決算も続く可能性が高いですが、気になるのはこのところ徐々に進んでいる資源価格の上昇と円安です。最近は原油価格が50ドルに戻す場面もありますし、ドル円も104円台です。このまま円安と資源高が続いてしまうと、100円ショップにとっては再び不利な状況になってしまいます。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/10/24(月) 12:00
THE PAGE