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電通の新入社員自殺で波紋 企業を監督する労基署「人手不足」の現実

2016/10/21(金) 5:00配信

BuzzFeed Japan

2015年12月に自殺した電通の新入社員・高橋まつりさん(当時24歳)が、労災認定された事件をきっかけに、労働基準監督署(労基署)の動きに注目が集まっている。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

高橋さんの労災認定を受け、三田労基署は10月14日、電通本社などに立ち入り調査をした。労基署は電通に対し、高橋さんが自殺する前の2015年と2014年にも、長時間労働を減らすよう是正勧告を出していた。

労働基準監督官は、労働分野の法令違反について、事業所に立ち入り調査をして指導するほか、必要なら逮捕などの強制捜査もできる国家公務員だ。

そこまでの権限があるのに、なぜ長時間労働は根絶できないのか。労基署はしっかりと役割を果たせているのか。

人手不足

労働問題に詳しい明石順平弁護士は次のように分析する。

「長時間労働について通報しても、労基署がなかなか動いてくれない、という指摘をよく耳にします。その大きな原因の一つが、人手不足でしょう」

どれぐらい足りないのか。

厚生労働省の資料によると、労基署の監督官は2500人程度。管理職などを除くと、現場に立ち入り調査をするのは、実質2000人未満とされる。

厚生労働白書によると、労基署は年間およそ17万の事業所に立ち入り調査をしている。これは400万以上ある全事業所の4%程度だ。このうち約68%の事業所で何らかのルール違反が見つかっている。

このペースのままだと、すべての事業所に立ち入るには、単純計算で25年かかることになる。明石弁護士も「この体制では、十分な検査ができません」と指摘する。

過労死ライン越えが続々見つかっている

労基署も、ただ手をこまねいているわけではない。

たとえば2015年4月~12月にかけ、労基署は「長時間労働」の疑われる8530事業所を集中的に監督指導した。

違法な時間外労働は、4790事業所であった。月100時間~150時間の時間外労働が2860事業所で、150時間超えが742事業所で、確認された。

時間外労働は月80時間が「過労死ライン」と呼ばれている。脳出血や心筋梗塞で亡くなった人が、過労死として労災認定されやすくなるラインだ。

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最終更新:2016/10/21(金) 5:00
BuzzFeed Japan