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信濃路を駆け抜けるSLの汽笛 11月のイベント運行へ試運転

2016/10/22(土) 11:06配信

THE PAGE

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 JR東日本は11月に飯山線で予定しているSL(蒸気機関車)のイベント運行に向け19日から試運転を始めました。試運転の日程は公表していませんが、沿線には各地から駆け付けた「撮りてつ(鉄)」と呼ばれるSLを追うアマチュアカメラマンなどが鈴なり。その中を駆け抜けるSLの汽笛が、紅葉が始まった信濃路の里山にこだましていました。

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JR飯山駅と長岡駅間で2日間

 SLのイベント運行は11月19、20日の2日間、長野県側のJR飯山駅と新潟県側の長岡駅の間でC11型蒸気機関車1台と旧型客車3両で行います。飯山線の長野県側区間をSLが走るのは1972(昭和47)年以来、44年ぶり。

 20日の試運転は、沿線に消防団などが用意した大量の水の給水を受けて行われました。長野県最北端の森宮野原駅(長野県栄村)には昼過ぎに新潟県側から走ってきたSLが到着。JRの職員らが綿密な情報交換や点検を続けていました。

 駅の周辺には地元の住民や県外の各地から訪れたSLファンら100人ほどが集まり、列車の見物や撮影も。お年寄りも「昔懐かしい蒸気機関車」と椅子に腰かけて見物。大きな汽笛が鳴ってSLが動き出すと手を振って見送り、11月の運行が待ち遠しい様子です。

 森宮野原駅から飯山駅までの千曲川沿いの沿線は、道路や橋の上にアマチュアカメラマンらのカメラの列。幾つものカメラを操作して撮影する県外からのSLマニアも多く、全国を駆け巡る鉄道ファンの熱気をうかがわせていました。

 SL運転で懸念されるのが一部のファンの鉄道敷地への立ち入りなどの危険行為や、農地の踏み荒らしなどの迷惑行為。この日は駅や撮影地点など各所に警察官が配置され、JR職員も多数が警戒に当たりました。

 今回のSLイベント運行は長野、新潟両県の飯山線沿線自治体などが地域活性化のためJR東日本に働きかけて実現。このため受け入れ態勢や警備について自治体側も協力態勢を組むことにしています。

 飯山線沿線は全国有数の豪雪地帯。終戦の年の昭和20(1945)年2月には森宮野原駅で積雪7・85メートルを記録。JRの日本最高積雪地点となりました。同駅には当時の様子を伝える資料などが掲示されており、住民や関係者はSL運行をきっかけに雪とともに暮らしてきた地域への関心の高まりも期待しています。

 SLの試運転は延べ10日ほど行われると見られています。

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■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説

最終更新:2016/10/22(土) 11:06
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