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「土人」って何? 宇宙人? 沖縄の若者の実感は

沖縄タイムス 2016/10/22(土) 11:10配信

 大阪から派遣された20代の機動隊員が、米軍ヘリパッド建設に抗議する市民に言い放った「土人」。その言葉に込められた侮辱的なまなざしを肌感覚で知る中高年世代の憤りが募る一方、沖縄の20代は「土人」発言をどう感じたのか。率直な思いを聞いた。(社会部・嘉良謙太朗、政経部・比嘉桃乃)

 「『土人』って何ですか?  宇宙人?」。初めて耳にする言葉に、沖縄大4年の学生(21)は不思議そうな表情を浮かべた。「自分が言われたらいい気分はしないかな」と続ける。

 「『土人』がどういう意味か、分からない」。宜野湾市の男性(23)も首をかしげた。ただ、ニュース番組で機動隊員の発言する映像を見て、何となく「沖縄をばかにしている」とは感じた。日常生活で沖縄への差別を感じた経験はない。だが「これが本土の人の本音なのかな」とも思ったという。

 インターネット上では数年前から「米軍基地で収入を得ながら、お金ほしさに基地に反対する沖縄の人」を指して、「沖縄土人」との言葉が飛び交い始めたとみられる。基地を原発に置き換え、「福島土人」との言葉も氾濫している。

 21日、偶然フェイスブックで動画を見たという県出身で埼玉県在住の女性(22)は、すぐに「土人」の意味をグーグルで検索した。日ごろ沖縄出身だと明かすと周囲からうらやましがられることもあるだけに「沖縄への差別意識が垣間見えてショック」とつぶやく。

 高江に足を運んだ友人から、抗議している大半が沖縄県民だと聞いた。だが「お金をもらったり、中国から来た『プロ市民』だと誤って認識している人が、本土には多い」と語る。

 一方、沖縄のアイデンティティーに誇りを持ち、世界若者ウチナーンチュ大会に参加した県系人の目にはどう映るのか。

 普段から沖縄のニュースを頻繁にチェックしているボリビア3世の女性(23)は「戦前から沖縄に対する差別はずっとある気がする」と悲しげ。米国2世の若者(27)も「機動隊員は、反対する沖縄の人々が何を守ろうとしているのか分からないのだろう。アメリカは基地を国外に出すべきじゃない」と憤った。

最終更新:2016/10/22(土) 22:05

沖縄タイムス

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