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【訃報】声優の肝付兼太さん死去 スネ夫だけでなくジャイアンも演じた藤子作品の常連

2016/10/24(月) 16:51配信

BuzzFeed Japan

アニメ「ドラえもん」スネ夫役や「アンパンマン」ホラーマン役の声などで知られる俳優、声優の肝付兼太さん(本名・兼正さん)が20日、肺炎のために亡くなった。80歳。所属事務所の81プロデュースが24日に発表した。葬儀は家族葬にて執り行われた。
【BuzzFeed Japan / 徳重辰典】
ラジオドラマに感銘を受け、声優を目指すこととなった肝付さん。アニメで最初にレギュラー番組を持ったのがTBS「おばけのQ太郎」ゴジラ役で、以後「パーマン」「怪物くん」「ジャングル黒べえ」「忍者ハットリくん」など藤子作品の常連となった。

中でも深い縁なのが「ドラえもん」。肝付さんは1973年に日本テレビで放送された初代「ドラえもん」ではジャイアン、そして1979年から放送されたテレビ朝日版の同作ではスネ夫を26年間も務めた。

テレビ朝日の「ドラえもん」のホームページでは訃報を受け

「1979年から2005年まで26年もの長い間、“骨川スネ夫”の声優を務めていただいた、肝付兼太さんがお亡くなりになりました。多くの子どもたちに夢と希望を届けて下さった肝付兼太さんのご冥福を心からお祈りいたします」

と追悼文が掲載された。

「トムとジェリー」「ドカベン」「銀河鉄道999」「怪物くん」...。日本でその声を知らない人はいないといって過言でもないほど数々の作品に出演してきた。業界の生き字引的な存在。訃報が公式に発表されると数多くの声優たちがその死を悼んだ。

声優のかないみかさんは「アンパンマン」メロンパンナ役として、肝付さん演じるホラーマン役と長年共演。

「アンパンマンファミリーホラーマン肝付兼太さんが。ママと同じ年で小さい頃からお世話になっていました。この前一緒のお仕事したばかりでしたね。『みかはいつも優しいなぁ~』と笑顔で言ってくれていました。悲しい事が続きます。
心よりご冥福をお祈り致します」と追悼のツイートをした。

「ドカベン」で渚役を演じた古川登志夫さんは、殿馬演じる肝付さんと共演。「NHKニュースでも肝付さんの訃報……。謹んで哀悼の意を表します。初めてお会いしたのはドカベンでした……」とツイートした。

中でも悲しみが深いと思われるのがアニメ「犬夜叉」犬夜叉役などで知られる俳優、声優の山口勝平さんだ。

山口さんにとって肝付さんは声優養成所時代の講師。当時、肝付さんは主宰する劇団21世紀FOXを作ったばかりで「『舞台は面白いよ』『舞台はすごく楽しいよ』と何度も聞かされているうちに、じゃあ舞台をやってみようと思って21世紀FOXに入りました」(声グラWEB「山口勝平の声優道」)と縁あり、同劇団に入った。

「山口勝平」という芸名も肝付さんが名付け親。山口さんは現在まで俳優として同劇団に所属している。

肝付さんの訃報が報じられたこの日、山口さんはこうツイートした。

「師匠。おつかれさまでした。覚悟はしてても、思いがけないさよならだったから今でも信じられないけれど、今日までホントにありがとうございました。
そっちでもう、かべさんに会えましたか? 春になったら約束通り日光に行きましょうね。そしてまた来世で一緒に、芝居やりましょう」

「かべさん」とは、長年「ドラえもん」で共演し、プレイベートでも長年親交のあったジャイアン役の故たてかべ和也さん(2015年6月に逝去)のことだ。

現役の声優として活動する傍ら、晩年まで声優学校の講師として後進の指導に当たってきた肝付さん。

これから声優を目指す声優への言葉として、名古屋ビジュアルアーツ専門学校のインタビューに次のように語っている。

「ダメだしがでると言うことは、何かに期待をされているという事ですので。めげずに頑張って頂きたいと思いますよ。そこをひとつ乗り越えていけば、何かが待っています。後悔なく頑張ることができれば最終的に「やってて良かった」と思えるわけです。これは、お金には変えられない体験となる訳です。でも、お金も大事だけどね(笑)」

その言葉には、演じてきたキャラクターたちと同じく、優しさとユーモアがあふれている。

最終更新:2016/10/24(月) 16:51
BuzzFeed Japan