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履正社・山口の入団拒否問題。日ハムが悪いのか?条件付プロ志望が問題か?

2016/10/25(火) 7:00配信

THE PAGE

 日ハムにドラフト6位指名された履正社の左腕、山口裕次郎投手が入団拒否の姿勢を示していることが波紋を広げている。複数メディアの報道によると、山口サイドは、事前に調査書を出してきたプロ球団に対して「4位以下の指名では社会人(JR東日本)へ進むので指名を遠慮してもらいたい」という意向を伝えていたというが、日ハムは、山口サイドの意向を無視して6位で強行指名。山口本人も、学校側も、日ハムの強引なやり口に大きな戸惑いを示した。翌日に、日ハムの大渕スカウトディレクター、木田GM補佐、芝草スカウトが同校を指名挨拶に訪れたが、本人は同席しなかった。

 もし山口が、このまま入団を拒否して社会人へ進むとなると、入団拒否は、昨年、巨人の育成ドラフト3位を怪我の治療のため辞退した松沢祐介(四国IL徳島、今年の育成ドラフト8位で再指名)以来。支配下指名では、2011年に日ハムの1位指名を拒否した菅野智之(現巨人)以来、5年ぶりの異例の事態となる。

 山口は、ヤクルトに1位指名された左腕の寺島成輝の影に隠れた存在だったが、春の大阪大会決勝で大阪桐蔭を相手に5安打4奪三振3四球で1失点完投勝利を記録するなど、各球団がマーク。最速145キロを投げる素材と、スライダーとのコンビネーションを操るセンスなどが評価されていた。
 本人もプロ志望で、プロ志望届を高野連に提出しており、日ハムは何もルールを破ったわけではない。一方、山口が「4位以下では社会人」の条件をつけた本当の理由はわからないが、たとえプロからドラフト指名を受けても「行く」、「行かない」は、本人の自由。ドラフトが問題視される際によく用いられるが、職業選択の自由は、保障されているのである。

 では今回の問題は誰が悪いのか?

 強行指名した日ハムか、それとも条件をつけてプロ志望届を出した山口側に問題があるのか?

 ヤクルトで30年以上スカウトを務めた片岡宏雄氏の意見を聞く。

「私も、スカウト時代に入団拒否も、あえて強行指名して説得に成功したことも両方経験している。今回のケースも、詳しい内情を知っているわけではないので、あくまでも私の意見だが、日ハムは、プロでやりたい気持ちがあるのだから、説得すればいける、という手ごたえがあったのではないか。大谷翔平を説得した例もある。日ハムは菅野も強引に指名したが、ルールにのっとってやる、と正論を貫く傾向もある。
 だが、結果、入団拒否ということになるのならば、スカウトの見込み違い、調査不足ということになるだろう。古田敦也が立命大の卒業時にドラフト指名されなかったことがよく話題になるが、彼も、このとき“2位以上でないとトヨタ自動車”という意向を各球団に伝えていた。その方針は間違いなさそうだったので、どこも下位で指名するようなことは避けた。今後の展開はわからないが、“4位以下なら社会人”という条件が、どの程度堅いものだったのか、その条件をつけた本音は何かをしっかりと調べる必要はあったのだろう」

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最終更新:2016/10/30(日) 18:54
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