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日銀黒田総裁会見2016年11月1日(全文3完)1年1.6%上昇非現実的ではない

2016/11/2(水) 13:21配信 有料

THE PAGE

新しい枠組み導入から1カ月をどのように評価するか

読売新聞:読売新聞のクリハラです。新しい枠組みを入れて1カ月がたちますけれども、あらためてどのように評価されるか教えてください。

黒田:これは政策委員の方々もいろんな議論をしておられましたけども、基本的に非常にマーケットにスムーズに受けられているということではないかと思います。と申しますのは、前回の金融政策決定会合において総括的検証を行い、それを踏まえて新しい枠組み、先ほど来、申し上げているようなイールドカーブ・コントロールと、オーバーシュート型コミットメントというこの組み合わせでやってきたわけですけども、市場はそれを、いわばスムーズに受け入れて、イールドカーブもほぼ、前回の金融政策決定時と変わらない形になっています。その間、もちろん世界経済とかその他、いろいろな動きはあったわけですけれども、比較的順調に来ているのではないかと。

 特にこのイールドカーブ・コントロールっていうのは、ある意味で言うと世界で初めての試みでもありますし、市場の動向はずいぶん注視してきたわけですけれども、これまでのところ、非常にスムーズに受け入れられて、適切なイールドカーブが実現しており、これが経済にとってプラスに効いて、2%の物価安定目標に向けて効果を発揮していくというふうに思っています。

 ただ新しい試みでもありますので市場の状況、それから日本経済を取り巻く世界経済の状況等については、十分注視していくということではないかと思います。はい、どうぞ。

ブルームバーグ:ブルームバーグの日高です。今まで黒田総裁がよく使ってきた言葉の中で、最近ほとんどというか、まったく使われていない言い回しというか表現があります。2%の物価目標をできるだけ早期に実現するためにできることはなんでもやると。これは13年4月に量的・質的緩和を入れて以降の異次元緩和を象徴する言葉だったと思いますけれども、日銀のウェブサイトを検索してみると、今年の4月28日の会見で使われたのが最後のようです。これは総括検証を経て、もはやもう方針は転換したので使えないNGワードになってしまったということなのかどうか。もし姿勢が変わらないということであれば今回、1年、物価見通し達成時期を先送りしたのは、おそらく丸々1年というのは初めてじゃないかと思うんですけども、それぐらい長く先になってしまうというのにもかかわらず追加緩和をしないということは、なんでもやるという姿勢とはずいぶん距離がある、矛盾しているんではないかと思うんですけども、いかがでしょうか。

黒田:そのようにはまったく考えておりません。まさに2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するということは日本銀行として徹底をし、政府との共同声明でも明らかにしたコミットメントでありますので、これはあらゆる手段を動員して実現しなければならないというふうに思っておりまして、この点はまったく変わっておりません。従いまして、まさに2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するために必要なことはなんでもやるということであります。

 そこで、総括的検証の下で明らかになったことは、量的・質的金融緩和の効果と、それからマイナス金利を導入したことの効果でありますけれども、マイナス金利の導入によってイールドカーブ全体が下がるというだけではなくて、実は非常にフラット化して、超長期まで含めたところは非常に今、低下したわけですけれども、総括的検証でも述べておるとおり、あるいは新しい枠組みを導入した前回の公表文でも述べているとおり、フラット化が行き過ぎるということは経済にとって必ずしもプラスでないということを述べておりまして、そこでイールドカーブ・コントロールという形で適切な、まさにあらゆる手段を動員して適切なイールドカーブを実践することを通じて経済により大きなプラスをもたらす。柔軟、かつ持続性のある金融緩和を行うことができるようにすることによって、2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するというコミットメントに、引き続き沿った形で金融緩和政策を続けているということであります。はい、どうぞ。

北海道新聞:北海道新聞のアイヅと申します。今回、会合前に衆参の両委員会で追加緩和の可能性ですとか、あるいは物価目標についてやや踏み込んだ発言があったように感じたんですけれども、この辺りというのはやはり市場の対話を意識された結果と考えてよろしいでしょうか。

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最終更新:2016/11/2(水) 13:21
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