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東京五輪、ボートなど3競技会場で複数案を提示 4者協議で検証へ

2016/11/1(火) 16:50配信

THE PAGE

 見直しが進められてきた2020年東京五輪・パラリンピックの会場見直し問題で、東京都の都政改革本部調査チームは1日、ボート、競泳、バレーボールの3競技会場について、それぞれ複数の案を提示した。ボート競技では、現行の海の森水上競技場の常設案と仮設案、宮城県の長沼案を併記。これらの複数案は、国際オリンピック委員会(IOC)と政府、組織委員会、都による4者協議のワーキンググループ(作業部会)で検証される。小池百合子知事は会議後、11月中をめどに結論を出す意向を示した。

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座席減(競泳)や横浜アリーナ案(バレー)も

 ボート、カヌー競技会場については、(1)従来の「海の森水上競技場(東京湾岸)」常設案に加え、(2)グランドスタンドや艇庫棟を仮設とする「海の森水上競技場(同)」仮設案、(3)宮城県登米市の「長沼ボート場案」の3案を提案。従来、会場整備費は491億円とされてきたが、常設の場合はコスト削減で328億円まで、仮設の場合は298億円までそれぞれ縮小できる可能性があるという。また、レガシー(遺産)としての利用に向けては、主な利用者となる競技団体に施設運営への参加を求める必要があるとした。

 競泳、シンクロナイズドスイミング、飛び込み競技会場は、現行計画のオリンピックアクアティクスセンター(東京都江東区)は席数2万席を前提として検討が進められてきたが、建設・運営コストに直結することから、1万5000席とする案も合わせて提案した。小池知事が10月25日に面会した国際水泳連盟のマルクレスク事務総長からは、コストが減らせるなら1万5000席で構わないという旨の発言があったという。なお、両案とも大会後に席数を5000席に減らす「減築」は、コストがかかるため取りやめるべきだとした。

 バレーボール、車いすバスケットボール会場は、現行計画の有明アリーナ(東京都江東区)でコストダウンを図る案に加え、横浜アリーナ(横浜市)の活用も提案した。有明アリーナは、現状で30~34億円程度のコストダウンの余地がある一方、横浜アリーナはコストメリットが大きいものの、運営や放送関係などに必要な設備の配置には横浜市や組織委員会、IOCらとの協議が必要とした。

 会議ではこのほか、上山信一特別顧問(慶應義塾大学教授)が、五輪予算の総額や内訳に関する情報の開示や、総予算を組織委員会と都で管理する「共同CFO体制」の確立などを提言した。

 会議後、小池知事は記者団に対して、「この複数案を、今日から開かれる(4者協議の)ワーキンググループに提示することとした」と表明。3会場の見直しについての結論は、後に続く工事などの必要な作業を踏まえて、「11月はギリギリのところではないか」との見方を示した。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:2016/11/1(火) 17:15
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