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豊洲市場「盛り土取りやめ」の責任者は8人 小池知事が内部再調査を公表

2016/11/1(火) 21:05配信

THE PAGE

 東京都の小池百合子知事は1日、臨時会見を開き、豊洲市場で盛り土が行われなかった問題の経緯を再検証する都の内部調査結果の第2弾を発表した。「第二次自己検証報告」と銘打たれた報告書によると、盛り土をやめて地下空間の設置に関わった責任者は、当時の市場長2人を含む8人。小池知事は「厳正に対処したい」との考えを示した。

【写真】「盛り土なし」誰の判断か特定できず 9月に発表された最初の内部調査結果

2010年秋の仕様書に「空間」の記載登場

 小池知事によると、2009(平成21)年2月までに開かれた専門家会議、その後の技術会議からの提言を経て、同月まとめられた「豊洲新市場整備方針」の時点では、新市場の敷地全面に盛り土をする方針が明記されていた。
 
 2010年11月に基本設計の条件をまとめた仕様書では、地下との記載はないものの、「モニタリング空間等の設計を含む」との記載が登場。設計会社との打ち合わせ内容を精査した結果、都の方から、地下へのモニタリング空間の設置を想定して具体的な指示を行っていたことが分かったという。2011年6月に設計会社から提出された基本設計には、寸法の記載はないが、建物の下全体に地下空間が記された断面図が添付されていた。

 同年8月18日、新市場整備部の部課長級会議の場で、地下空間を設置する方針を確認したと複数の関係者が証言。9月にまとめた実施設計の仕様書には、基本設計で作成された断面図が添付され、2013年2月に完了した実施設計では、断面図に寸法が明記された地下モニタリング空間が記載されていた。以降、これに基づいて建設工事が行われ、現在に至っている。

 小池知事は「『基本設計』から『実施設計』にかけて、整備方針に反して盛り土を行わないと決まった経緯が見られる」と総括し、「この間に市場長を務めた2人、部長級6人の計8人が盛り土をしないと決めた実務上の決定者。(8名は)事実を知り得る立場にあったと判断できるかと思う」と述べた。

 2人の市場長は、岡田至元市場長と、現副知事の中西充元市場長。両氏について、小池知事は「市場の最高責任者。盛り土がないことを知らない、報告を受けていない、と言うが、それで済まされるというものではない」と批判。この2人を含む8人については「職員の責任の所在は明確にする必要がある。懲戒処分などの手続きは速やかに進めるよう指示した。厳正に対処したい」と述べた。8名の中には退職者も含まれるが、「何らかの形で責任を明確にできるよう検討したい」とした。

 今回の報告について、小池知事は「いつ、どこで、何を、という点についてかなり絞り込まれた」と評価。一方、これで最終報告かとの問いに対しては、「例えば、石原元知事には書面で答えをもらったが、思い出せない、記憶にない、という言葉ばかりでほぼノー回答だった」などと語り、引き続き調査を継続する姿勢を示した。

 まもなく豊洲新市場の当初の開場予定日だった7日を迎える。今後の市場移転の判断について、小池知事は、「いくつかのパターンがあると思う。現在、精査している」として、行程表を作成し、近く報告するとした。

(取材・文:具志堅浩二)

■小池知事会見
動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=ctRJbk90tzg

最終更新:2016/11/1(火) 21:10
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