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「『陰の支配者』のいうことを聞いてきた大統領でいいのか?」 疑惑渦巻く韓国のゆくえ

2016/11/1(火) 8:38配信

BuzzFeed Japan

さっぱりわからない。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領を巡る機密流出スキャンダルのことだ。渦中の主役は、朴大統領、そして大統領と苦楽をともにした新興宗教家の娘、崔順実(チェ・スンシル)氏だ。情勢は日々、刻々と変わっている。【石戸諭 / BuzzFeed Japan】

謎の多い新興宗教家の娘が、朴大統領を取り込み、国家機密や国政に深く関与できる「陰の支配者」になっていた……。映画顔負けのストーリーに目がいってしまうのだが、本当の問題はどこにあるのか。

韓国政治の専門家、新潟県立大大学院の浅羽祐樹教授はこう断言する。

「疑惑の本命は朴大統領その人です」

「崔氏や側近は言ってみればトカゲの尻尾。トカゲの全体をみることが重要で、頭や図体は朴大統領や大統領府・政府です。政策決定の正常なラインから外れたところにいた『陰の支配者』のいうことを聞いてきた大統領でいいのか。それこそが問題の根幹です」

疑惑その1→崔氏にまつわる、あまりにも不透明な金の流れ。背後に大統領?

「今回の疑惑の特徴は従来、大統領に近かった保守系メディアも、足並みをそろえて批判を展開していて、朴大統領が四面楚歌の状態にあるということです」

浅羽さんの解説や、韓国メディアなどの報道によると、今回の大きな疑惑は2つに整理することができる。簡単にまとめておこう。

最初に報じられたのが、崔氏が設立を主導し、事実上、私物化しているとされる「Kスポーツ財団」と「ミル財団」という2つの財団にまつわる疑惑だ。

これらの財団には韓国大手企業(財閥)が集まる経済団体から800億ウォン(約73億円)もの資金が出ているのだが、まず、その経緯が不透明。

韓国は2018年に平昌冬季オリンピックを控えており、文化政策、スポーツ政策は朴政権も力を入れると宣言していた。

財団の資金集めに大統領府の首席秘書官が関与した、という疑いが持たれており、金が崔氏にも流れたのではないか。そして、政府の省庁が関連事業をつくり、財団に関与させたのではないか。

高官とはいえ、一スタッフが動くだけで、果たして財界が巨額の資金を出すのか。背後には朴大統領本人の何らかの関与、つまり指示もしくは黙認があったのではないかと疑われている。

これが疑惑その1だ。

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最終更新:2016/11/1(火) 8:38
BuzzFeed Japan