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「新しい電通を」と社長が呼びかけ 残業「過少申告が常態化」か、厚労省が書類送検へ

2016/11/7(月) 17:00配信

BuzzFeed Japan

国内最大の広告代理店・電通の新入社員だった女性が、過労で自殺した問題。厚生労働省は労働基準法違反の疑いで電通の捜索に入り、強制捜査に乗り出した。複数の社員がBuzzFeed Newsの取材に「残業時間を少なく調整していた」と証言している。過少申告が常態化していたと見られる。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

厚労省によると、今回の捜索対象は東京本社や大阪、名古屋、京都の支社。総勢88人体制、「異例」とも言える大規模な捜査だという。

書類送検へ

捜査を指導調整する厚労省労働基準局監督課の担当者は、BuzzFeed Newsの取材に対し、強制捜査の目的をこう語る。

「先月実施した『臨検監督』の結果、労働時間に関して労働基準法に違反しているのではないかという疑いが強まったため、強制捜査に切り替えました」

「労使交渉で決められた労働時間を超えた実態があったのかを含め、強制捜査でしっかりと入手した資料から分析していきたい」

同省はこれまで任意で捜査を続け、10月14日には「臨検」と呼ばれる立ち入り調査を実施していた。日経新聞などによると、押収した資料を分析し、書類送検する方針だ。

実態とかけ離れた労働時間

一連の捜査の発端は、昨年12月に自殺した、新入社員の高橋まつりさん(当時24)が、労災認定を受けたことだった。高橋さんは長時間労働やパワハラなどに苦しんでいたとされている。

高橋さんの残業時間は、昨年10月に「69.9時間」、11月に「69.5時間」と、上限だった70時間ギリギリに申請されていた。しかし、労災認定された昨年10月9日~11月7日の労働時間は約105時間だった。遺族側は「会社が過少申告をさせていた」と主張している。

そもそも電通では、社員がゲートを出入りする時間を管理している。1991年、入社2年目の男性社員が過労自殺した「電通事件」を受け、再発防止策として導入された仕組みだ。

同社によると、管理されている退館時刻と、申請された終業時刻との間に1時間以上(現在は30分以上)の差があると、社員それぞれが理由を「私事在館」として申請するシステムになっているという。

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最終更新:2016/11/7(月) 18:12
BuzzFeed Japan

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