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韓国ヒステリックすぎ? 庶民の反発を買った朴大統領と韓国社会の“豊かさ”

2016/11/9(水) 9:00配信

THE PAGE

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が窮地に陥っています。支持率は10%を切っているともいわれ、大統領の辞任を求める声は日増しに強まっています。事の発端は大統領の友人による国政介入疑惑なのですが、日本から見ると、なぜここまでヒステリックな反応になるのかよく分かりません。背景には一体どのような事情があるのでしょうか。

特権階級に対する庶民の強い反発

 疑惑の中心人物となっているのは、朴大統領の40年来の友人といわれる崔順実(チェ・スンシル)容疑者です。崔容疑者には、大統領から演説の草稿を見せてもらい助言をしていた、財団を設立する際に大統領から便宜を図ってもらった、財団の資金を流用していた、娘がコネで名門女子大学に入学した、などの疑惑が指摘されています。

 倫理的によくないことであり、一部は法に触れる可能性のある話ですが、突然、身柄を拘束されたり、大統領の辞任要求にまでつながるような重大な問題なのかというと少々疑問です。ここまで崔容疑者や朴氏が批判される背景には、特権階級に対する庶民の強い反発があるといわれています。また一部のメディアなどでは、職業差別的なものが存在するとの指摘もあるようです。

豊かさは日本と変わらないが……

 韓国はここ10年で驚異的な経済成長を実現しており、数字上の豊かさは日本とそれほど変わりません。2015年における韓国の1人あたりのGDP(国内総生産)は約2万7000ドルと日本に迫る勢いです(日本は3万2000ドル)。

 2011年における韓国の相対的貧困率(OECD調べ)は14.6%となっており、16.0%である日本よりもむしろ良好です。また社会の格差を示す指標であるジニ係数を見ても、韓国は0.307、日本は0.336とほぼ同レベルでした。

日本よりも息苦しい韓国社会

 高額所得者による富の独占についても同様です。所得の上位10%が全体に占める割合は、韓国は21.9%、日本は24.4%となっています。これはOECDの統計ですが、経済学者で格差問題の権威ともいわれるトマ・ピケティ氏らの調査でも日本は40.5%、韓国は43.3%ですから、両国はほぼ同レベルです。欧州各国と比較すると日本や韓国はかなり不平等な社会ですが、中国などと比較すれば両国は平等な国といってよいでしょう。

 しかし韓国の場合には、コネがないと会社で出世できない、学歴が人生のすべてを決めてしまうなど、数字では分かりにくい要素があり、日本よりも社会が息苦しいともいわれます。特に崔容疑者がコネを使って娘を名門大学に入れていたことに対してはかなりの反発が出ているようです。また一部のメディアからは、前近代的な職業差別が今も韓国社会の一部に残っており、激しい批判にはこうした複雑な事情も関係しているとの指摘もあります。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/11/9(水) 9:00
THE PAGE