ここから本文です

成就しづらい早期バイリンガル教育 成功例から学ぶ6つの特徴とは?

2016/11/12(土) 10:00配信 有料

THE PAGE

 これまでの連載で、幼児期からのバイリンガル教育に警鐘を鳴らしてきた。一方で、早期からのバイリンガル教育の「可能性」を私は否定しない。外国語の運用能力を大きく左右する「リスニング力」を高めるには、幼児期からのトレーニングが有効であることは間違いない。

 「母語」とともに「外国語」の力を伸ばしてゆくことで、言語への意識が高まり、多面的に思考する力が促進され、先入観・偏見を抱かずに相対的に考える視点を持ちやすくなるという研究結果がある。にもかかわらず早期からのバイリンガル教育をオススメしないのはなぜか。それは、子どもから始めればなんとかなるという安易な期待と、実際に必要な準備と努力とのギャップがあまりにも大きいからである。そこで、今回は、早期英語教育を経てグローバル社会の最前線で高度な英語力を使いこなしている人は、いったいどんな学び方をしたのか明らかにしてみたい。(解説:東京コミュニティスクール探究プロデューサー 市川力)

 私の在外経験でみた事例、さらにはバイリンガル教育に成功した方達の事例から以下、6つの特徴を挙げることができる。

 1 自然かつ必然的に英語に触れる環境に育った

 物心ついたときから自分の周囲に英語が自然に存在していた。父親・母親は英語を使いこなし、家に英語話者が頻繁にやってきた。日常生活の中に母語である日本語と同じ頻度で英語もあふれていた。2つの言語が空気のように存在する家庭環境に育っている。普段の生活と断絶して、ちょっとだけ英語に触れる時間を持つというような生半可のことではない。

 2 英語で知識・情報を得る大人が周囲にいて、みんなで対話して思考する環境があった

 家庭に英語があふれているのは、話し言葉だけではない。新聞・雑誌・本が当たり前のように居間や本棚に置かれていて、そこから知識を得る大人が傍にいた。New York TimesやTIMEといった活字メディアはもちろん、BBCなどの映像メディアを通じて、幅広く情報を集め、それをネタにみんなで対話するのを楽しむ環境があった。時事問題だけでなく、映画や演劇を日本語吹き替えではなく「英語音声」のまま触れるチャンスも数多くあった。

 3 自分とは異なる多様な思想や考え、文化などに開かれた姿勢を持つ人の中で育った

 世間の常識に縛られることなく、多面的かつ柔軟に物事をとらえる人たちの中で育った。人と異なることをしても気にせず、むしろ独創性を発揮することを奨励された。自文化にはない食べ物や習慣に出くわしてもひるまず、むしろ率先してチャレンジしたり、多様な考え方があるから面白いと考えたりできる人たちと過ごすことができた。その結果、自分が「変」であることにも、他者が「変」に見えることも、よいことであると考える姿勢を持つようになった。
 
 4 継続して英語に触れ続け、青年期になると海外に飛び出した本文:2,281文字 この記事の続きをお読みいただくには、THE PAGE プラスの購入が必要です。

サービスの概要を必ずお読みいただき、同意の上、ご購入ください。 購入した記事は購読一覧で確認できます。

  • 通常価格:
    648円/月(初月無料)
    会員価格会員価格:
    540円/月(初月無料)

THE PAGE プラスの記事一覧へ戻る

最終更新:12/6(水) 12:00
THE PAGE