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豊洲地下の水銀濃度は減少傾向 空間内の水が気化した可能性

2016/11/13(日) 11:55配信

THE PAGE

 豊洲市場の主要棟下で土壌汚染対策の盛り土が行われなかった問題で、安全性などを検証する専門家会議の2回目の会合が12日、築地市場内で開かれた。同会議の要請により都が実施した環境調査では、前回に続いて、青果棟の建物下の地下空間の大気中から、国の基準を上回る水銀が検出されたとの報告があったが、検出濃度は次第に下がりつつあるという。

【動画】盛り土問題で専門家会議が初会合 水銀検出も「ただちに影響はない」

連絡通路の地下から新たに基準値超す水銀

 前回の会議では、9月29~30日に行われた調査で、青果棟の地下空間内3か所の大気から国の基準の約5.5~7倍、水産卸売場棟の地下空間内2か所の大気から同約1.1倍の濃度の水銀がそれぞれ検出された。その後、調査を継続したところ、これら5か所の水銀濃度は下がり続け、今月3~4日の調査で、青果棟の3か所は同約2~2.1倍に下がり、水産卸売場棟の2か所は基準を下回った。

 これらの結果について議論した結果、調査などに伴って地下空間に人が出入りした影響で空気が換気され、濃度が下がった可能性があるとの見方が示された。

 また、主要棟の地下空間の水質について、従来よりも低い濃度の水銀でも検出できる方法を採用して調査したところ、地下水環境基準の1/357~1/8.6という低い濃度の水銀が検出された。これまで検出された大気中の水銀濃度が、水中から最大限気化した場合の値よりも低い点を踏まえ、地下空間内の水から水銀が気化した可能性があり得るとの指摘もなされた。

 今後は、地下空間の換気を行った上で調査を行う。青果棟の地下空間については、周囲の大気を汚染しないよう活性炭などで水銀を吸着した上で調査を進める方針。同会議の平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)は、「次回は、換気を行った上で調査した結果を出したい」との意向を示した。

 この他、水産仲卸売場棟と水産卸売場棟の間にある連絡通路の地下にある砕石層内の大気を調査したところ、2か所から国の基準を約1.2~1.7倍上回る濃度の水銀が、1か所から国の基準を約4倍上回る濃度のベンゼンがそれぞれ検出された。都によると、この連絡通路が設置されてから一度も換気されていないという。こちらにも、換気により有害物質の濃度が下がるかどうか確かめる調査を行う方向で話が進んだ。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:2016/11/13(日) 11:55
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