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残された道は「辞任」「弾劾」「権限移譲」 国政介入疑惑で揺れる韓国3つのポイント

2016/11/15(火) 17:00配信

BuzzFeed Japan

朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)容疑者による国政介入疑惑で揺れる韓国。【BuzzFeed Japan / 鈴木貫太郎】

憲政史上初めてとなる、現職大統領への検察による事情聴取も目前に迫っている。事態を収拾できるのか。各種報道から3つのポイントにまとめた。

1.検察による事情聴取の焦点

問題視されている疑惑は大きく2つある。

1つ目は、サムスン電子や現代自動車など企業に圧力をかけ、崔容疑者が設立を主導した「Kスポーツ財団」と「ミル財団」という2つの財団に、計774億ウォン(約71億円)を拠出させた疑惑。

2つ目は、北朝鮮政策や対米外交など機密性の高い文書を閲覧したり、人事に口出ししたりするなど、崔容疑者が国政に介入した疑惑だ。

現役大統領が検察の事情聴取を受ければ、韓国の憲政史上初めての出来事になる。朴大統領は11月15日、事情聴取に応じる日程や形式を回答するという。

大統領へ事情聴取では、この2つの疑惑に大統領が関与していたかが焦点となる。

2.国民は「退陣」要求、野党は会談撤回

疑惑発覚を受け、韓国では朴大統領の退陣を求める声が強くなっている。

11月8~10日に実施した世論調査では、19歳から29歳の支持率が0%になった。全体の支持率も5%で調査が始まった1988年以来、最低だった。

多くの若者も参加した11月12日の抗議集会は、1987年の民主化闘争に匹敵する規模にまで拡大した。

朴大統領の支持率が急落する中、最大野党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表は大統領との会談を申し入れていたが、11月14日夜、申し入れを撤回した。

3.残された道は「辞任」「弾劾」「権限移譲」

韓国の憲法では、大統領は任期中、内乱罪などを除いて起訴されない。仮に朴大統領が辞任を決断すれば、60日以内に次期大統領選挙が行われる。

大統領が辞任しない場合、弾劾による罷免の可能性も残されている。

弾劾とは、議会の訴追によって大統領を罷免する手続き。弾劾訴追は国会議員の3分の2以上の賛成が必要で、ハードルも高い。与党の一部が賛成しても、弾劾を判断する憲法裁判所で棄却される可能性もある。

さらに、弾劾には最長で9か月かかるとの指摘もある。朴大統領の任期が1年3カ月しか残されていないため「弾劾しなくても同じ」との意見もある。

毎日新聞によると、朴大統領は近く、国民向けの談話を発表するとみられている。

朴大統領が新首相に権限を大幅に移譲し、事実上の「辞任」を発表することなどが検討されているという。

国民からの批判は高まっているが、朴大統領は国政安定を理由に続投に意欲を示している。

11月19日にも崔容疑者が起訴される見通し。朴大統領が「権限移譲」を発表しても、国民はあくまでも「大統領の退陣」を求めているため、抜本的な打開策となるかは不透明だ。

最終更新:2016/11/15(火) 17:00
BuzzFeed Japan