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聖なる川を黒く醜く染め続ける「死の灰」 ヒンドゥー教徒の聖地バラナシ

2016/12/11(日) 14:00配信

THE PAGE

死の灰に染まる川

 ヒンドゥー教徒なら一生に一度は訪れることを願う聖地バラナシ。ガンジス川中流に位置するこの町のガート(川岸につくられた階段)で沐浴する人々の姿は、インドの典型的なイメージの一つだろう。

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 バラナシには、巡礼者や観光客のみならず、毎日数多くの遺体も運ばれてくる。ヒンドゥー教徒にとって、遺灰をガンジスに流すことは、輪廻の苦しみから解き放たれること。何日もかけて遠く離れた土地から運ばれてくる遺体もあれば、この町で静かに自らの死を待つ者も少なくない。ガンジス沿いにある2つの火葬場ではひっきりなしに遺体が燃やされ、その数は一日に100体になることもある。しかし、遺体は燃えて跡形もなく消えさるわけではない。火葬によって生み出される大量の遺灰や木灰は、そのままガンジスに流されるのだ。死の灰は、聖なる川を黒く醜く染め続ける。

(2016年1月撮影)

最終更新:2016/12/11(日) 14:00
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