ここから本文です

うつから復帰訓練中「お前の行くところはない」と言われ…東久留米市職員の自死裁判で和解

2016/12/15(木) 18:07配信

BuzzFeed Japan

自殺した東京都東久留米市の男性職員(当時43歳)の妻(40代)が、東久留米市に安全配慮義務違反があったとして5900万円の損害賠償を求めていた裁判。東京地裁立川支部で12月15日、和解が成立した。和解内容には、市が遺憾の意を表明し、遺族に1500万円を支払うことのほか、今後、市が適切なメンタルヘルス対策をすることなどが盛り込まれた。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

遺族側が霞が関の司法クラブで会見した。代理人の山口広弁護士は「職員のメンタルヘルス対策が欠けていた東久留米市に、改善を約束させた点で意義がある」「今後、自治体職員の自殺が少しでも減ることを願う」と述べた。

復帰に向けて訓練中。回復の兆しが見えていた。

亡くなった男性は、東久留米市の学校給食職員だった。職場のストレスで約2年休職した後、2013年5月から復職訓練を受けていた。長く希死念慮(死にたいという考え)があったが、回復の兆しが見える、と主治医は判断していた。

その状況が一変したのが、2013年7月22日のことだった。

訴状などによると、男性はこの日、上司である学務課長に呼び出され、次のような言葉を投げかけられた。

「Y小学校から苦情が入ったから出勤停止です。もうY小には行かないでください。他の学校にはお前のことをよく思っていない人が大勢いるから8月は自宅待機です。9月も受け入れ先が見つからなかったら自宅待機です」「お前の行くところはない」

男性は、職場から帰って自殺の準備をした。だが、幸いなことに、この日は妻が食い止めた。

翌7月23日、男性は妻の勧めで、職場の保健師に相談した。保健師は学務課長の発言をパワハラだと判断し、職員課の職員に伝えた。また7月30日には、男性の主治医が急激な症状の悪化を心配し、市に電話を入れている。しかし、市側の対応は大きく変化しなかった。

男性は結局、8月4日に自殺した。

主治医の判断は?

代理人弁護士が主治医に対し、7月22日に上司から言われたことと自殺との関連を尋ねたところ、次のような答えが返ってきたという。

「大いに関連があると思います。少なくとも自死に向けてのアクセルのようなものだったと思われます」

1/2ページ

最終更新:2016/12/15(木) 18:58
BuzzFeed Japan