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「白人がキャスティングで優遇されてしまうのは、リアルに起きている」日系アメリカ人の映画監督が語る、ハリウッドの裏側

2016/12/18(日) 10:10配信

BuzzFeed Japan

白人、特に白人男性が特権を持つハリウッド映画界では、人種差別に対する議論は絶えない。2016年には、ウィル・スミスやイ・ビョンホンなど、著名スターたちがハリウッドの人種差別や偏見の問題を訴えている。

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「白人がキャスティングで優遇されてしまうのは、リアルに起きていること。不幸なことに、それが真実だ」

そう語るのは、シカゴ生まれの日系2世の映画監督、シンタロウ・シモサワさん(43)。全米1位を記録したハリウッドのリメイク版『THE JUON / 呪怨』の共同プロデューサーとして知られている。その他にも、TVドラマの脚本などを手がけてきた。

ハリウッドで19年間働いてきたシモサワ監督が、人種差別問題について思うこととは。BuzzFeed Newsは、ネット電話でシモサワ監督に話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 山光瑛美】

ハリウッドで働くということ

両親は日本出身で、自身は都会のシカゴで生まれ育ったシモサワ監督は、アジア系アメリカ人だから仕事が有利、不利と感じたことはないと話す。ハリウッドでも、あからさまな差別を受けたことはないという。

「カリフォルニアは、リベラルな場所だから、排他的な差別はあまり感じない。でも、差別は存在する」

近年、ハリウッドで人種差別問題として注目されてきたのがアカデミー賞だ。

「真っ白なオスカー(OscarSoWhite)」。2015年第87回アカデミー賞の演技部門で、候補者20人のうち、全員が白人だった。これに違和感を抱いた人々がTwitterで使い始めたハッシュタグだ。

翌年のアカデミー賞も20人全員が白人だったことで、映画監督スパイク・リーなど著名黒人俳優や監督によるボイコット運動が起きた。

また、非白人の役を白人俳優や女優が演じること(ホワイトウォッシング、whitewashing)も少なくはない。

最近だと、ハリウッド実写版『攻殻機動隊』の主役で、原作では草薙素子との名を持つ「少佐」をスカーレット・ヨハンソンが演じると発表され、批判が殺到した。

なぜ日本人として設定されている役を、白人の女優が演じるのか。アジア系の俳優には、スクリーンで輝く機会は与えられないのか。オリジナルに忠実な作品を観たい。このような意見によって、アジア系の女優を要求する署名運動にまで発展した。

これらの非難に対し『攻殻機動隊』のプロデューサー、スティーブン・ポールは、BuzzFeed Newsの取材でヨハンソンのキャスティングを弁明している。

「日本だけを舞台にした話ではないと思う。『攻殻機動隊』は、インターナショナルな物語で、日本人だけに集中していない。世界全体の話であるはず」

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最終更新:2016/12/18(日) 10:11
BuzzFeed Japan