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「おばあちゃんの家でありたい」ブルーボトルコーヒーの味は、職人技と最新技術から生まれている

2016/12/19(月) 11:17配信

BuzzFeed Japan

喫茶店のマスターが黙って淹れるコーヒーはおいしい。計算し尽くされた設計のドリッパーとデジタル機器を使うと、「匠の技」はここまで再現できる。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

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「喫茶店は、おばあちゃんの家のようだ」

ブルーボトルコーヒーの創業者、ジェームス・フリーマンの言葉だ。アメリカ・カリフォルニア州で生まれたサードウェーブコーヒーは、2015年に日本初上陸。東京・清澄白河の1号店を筆頭に、現在6店舗を展開している。10月にオープンした中目黒カフェは、わずか8席の小規模な店。コーヒー豆の香りとともに、ゆるやかな時間が流れている。

「私の解釈では、おばあちゃんは身内だから安心できても、自宅ではないから大騒ぎはしづらい。規律はあるけどリラックスできる空気感が、どこか喫茶店と似ているんです」

Blue Bottle Coffee Japan合同会社の取締役であり最高責任者の井川沙紀さんは言う。最先端でありながら懐古的。その絶妙さはどこから来るのか?

職人の技術を標準化する

ジェームスは来日した際、昔ながらの喫茶店を訪れ、1杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れるマスターの「匠の技」に感銘を受けた。個人に帰属するスキルを標準化することができたら、いつでもおいしいコーヒーを飲むことができる。テクノロジーを駆使することで、この道30年の職人でなくてもコーヒーをおいしく淹れられる方法を追求したのが、ブルーボトルコーヒーのはじまりだった。

「日本は職人の技術で語る世界が尊重されていて、匠の技を『黙って盗め』みたいなカルチャーがある。アメリカでは、それを技術力でどう再現するかが考えられている。日本の良さにアメリカのアイデアが加わり、多店舗展開できるブランドに育った。それがまた日本に戻ってきたんです」

井川さんは2014年11月に広報・人事マネジャーとして入社し、日本初出店に携わった。15年6月、入社7カ月で取締役に就任した。

創業者のジェームスが来日すると、一緒に喫茶店をめぐることがある。マスターが「どうだ!」と言いたげに渾身の1杯を運んでくる。一口飲んで、表情で「いいね」と返す。言葉は通じなくても、コーヒーを通して会話ができる。

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最終更新:2016/12/19(月) 11:17
BuzzFeed Japan