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日銀・黒田総裁会見12月20日(全文2)円安、別に驚くような水準とは思わない

2016/12/20(火) 19:02配信 有料

THE PAGE

1年7カ月ぶりの景気判断引き上げの背景は?

時事通信:時事通信社のタカハシと申します、よろしくお願いいたします。先ほども出ました、足元でのトランプ相場、株高円安が進んでおりますが、今回の景気判断で1年7カ月ぶりの引き上げに関しての影響がどの程度あったのか、もしくはなかったのか。同じく2点目として、企業マインドの好転などにもつながっているとは思うのですけれども、今度の景気の見通しに対する影響をどの程度見てらっしゃるのか教えてください。

黒田:今回のそもそも景気判断の引き上げの背景としたしましては、主として以下のような3つの点があったと思っております。第1点は海外経済につきまして、米国をはじめ先進国経済が順調に推移する下で、新興国経済の減速感が和らいでいるということがあると思います。2番目にはそうした海外経済の改善を受けまして、これまで横ばい圏内の動きを続けてきた、わが国の輸出や生産に持ち直しの動きがはっきりと出てきたということであります。第3に個人消費についても本年入り後、本年前半には一部弱さが見られていましたけれども雇用・所得環境は着実な改善を続ける下でこのところ、持ち直しを示唆する指標が増えてきているということでありまして、こういったことが景気判断を引き上げた背景にあるということがいえると思います。

 米国のトランプ政権の政策がどのようなものになるかというのは、まだこれからのことでありますので、なんとも申し上げかねるわけですけれども、おそらく質問された方の頭の中にあったようにマーケットは、米国が新しい政権の下で減税、あるいはインフラ投資などの積極的な経済政策運営を行うという期待もありまして、米国において株が上昇し、金利が上昇し、ドル高になっているということでありまして、それが一定の影響を持ってくる可能性は十分あると思いますけども、先ほど申し上げたように今回の景気判断の引き上げた背景自体は、先ほど申し上げたような海外経済の改善、それから国内での輸出や生産の持ち直し、そして個人消費について持ち直しを示唆する指標が増えてきたと、こういうことによるものであります。

 また今後の景気の動向につきましても、今回の対外公表文にもありますとおりでありまして、基本的に順調に景気が回復していくというか、潜在成長率をかなり上回る成長が今後とも続いていくというふうにみております。その背景にもトランプ政権の政策というものが、影響がありうるとは思うのですけれども、現時点でトランプ政権の政策というものは方向は非常に明確に出されておりますけれども、具体的にどのような規模の政策をどのような手順で行われるかというのはまだ政権が発足しておりませんので、今後この政権の動向を見ながらそういったものの日本の景気への影響も十分、考慮していくことになるかと思いますが、現時点では先ほど申し上げたようなことでございます。

時事通信:ありがとうございます。


ロイター通信:すいません、ロイターのイトウです。現在の政策の枠組みの下では、物価が目標とする2%に達する前に長期金利の目標を引き上げるということも可能だと思うんですが、総裁ご自身がそういう長期金利目標の引き上げが可能な経済・物価・金融情勢というのは、どのような状況になればそういうことが検討されるとお考えなのかについて教えてください。

 あともう1点なんですが、関連で。為替市場で円安が進行している背景に日米の金融政策の方向性の違いということが指摘されているんですけども、今後さらに円安が進行して日本の消費等に悪影響が及ぶような情勢になった場合、そういった円安の副作用を回避するような目的で長期金利目標を引き上げると。そういう選択肢というのはあるのかどうか、この点について教えてください。本文:13,022文字 この記事の続きをお読みいただくには、THE PAGE プラスの購入が必要です。

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最終更新:2016/12/20(火) 19:19
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