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日銀・黒田総裁会見12月20日(全文3完)当面、80兆円程度の国債購入は続く

2016/12/20(火) 19:03配信 有料

THE PAGE

長期金利のターゲット引き上げはもう行わないのか?

テレビ朝日:テレビ朝日のマツモトといいます。今の件に関連してなんですけれども、逆に言うと、オーバーシュートコミットメントも導入されているように、物価が2%を超えていくところも許容されておりますので、逆にその長期金利のターゲット引き上げというのも、物価が2%を達成するぐらいでないと、もう、行わないというふうに理解してよろしいのでしょうかというのが1点。あと、もう1点は年内最後の今回、決定会合でありましたので、今年、振り返っていただいて、歴史的な1年だったとも思いますので、どういうふうに受け止めていらっしゃるか、感想を教えていただけますでしょうか。

黒田:前段の点につきましては、このオーバーシュート型コミットメントというのを、はっきりとこういうふうに言っておりまして、生鮮食品を除く消費者物価指数の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続するということであります。また、この長短金利操作付き量的・質的金融緩和、この金融緩和全体のものとしては、これは2%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、これは前から言っていることですけれども、やるということであります。

 そうした下で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和における、短期の政策金利と長期金利の操作目標につき、今、ご指摘の0%程度という10年物国債の金利の操作目標につきましても、毎回の金融政策決定会合において議論されることであるわけですけれども、先ほど来申し上げているとおり、2%の物価安定目標への距離はまだまだ遠いわけですので、今からそういうことについて具体的に議論するのは時期尚早かなというふうに思っております。それからもう1つは、なんでしたっけ。

テレビ朝日:今年を振り返って。

黒田:そうですね。それは、先ほども少し申し上げましたけれども、2016年というのは年初から新興国経済、特に中国経済の減速などを背景に、国際金融市場が不安定な動きとなったわけですし、その状況が続く中で、また石油価格も一時30ドルを割るというようなことにもなりましたし、6月の下旬の英国の国民投票ではEU離脱の方針が示されるというようなことで、いろいろと海外経済における不確実性の高まりが意識されたということで、世界経済に対する悲観的な見方が広がっていたような感じがいたします。

 また、日本国内だけをとりましても、そういった影響から為替や株などにいろんな影響が出たということでありました。さらには、いろいろな天候不順などから消費にも一部弱めの動きが出るというようなこともありました。そうした中で、日本銀行としては1月にマイナス金利政策を導入したほか、7月にはETFの買い入れを増額すると。さらには、外貨資金調達環境の安定のための措置を取りましたし、この9月には、過去3年半の金融政策に対する総括的な検証を経て、この長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入したわけでございます。こういうふうに、できるだけ早期に2%の物価安定目標を実現する観点から、さまざまな対応を行ってきたというところであります。

 年の後半にかけましては、先ほど来、申し上げたとおり、新興国の成長のモメンタムが緩やかながら高まってきたということもありますし、世界経済全体としても上向きつつあるというふうに思います。また、わが国の経済についても、先ほど来、申し上げたとおり輸出、生産の持ち直しが明確になっておりますし、個人消費についても雇用、所得環境が改善する下で、このところ持ち直しを示唆する指標が増えてきているというふうに見ております。従いまして、日本銀行としてはできるだけ早期に物価安定の目標を実現するために、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の下で、金融緩和を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。

東京新聞:東京新聞のアツミと申します。金融機関の貸出態度について伺いたいのですけれども、業種別で見た場合にどうしても不動産のほうの割合が非常に高くなっておりまして、運用先がないということの表れとも思うんですけれども、その辺りをどう受け止めていらっしゃるのかという点と、その中でも特にアパートローン、貸家関係が明らかなバブルではないかという指摘が多いと思うんですけれども、その辺りも含めてお願いいたします。本文:6,389文字 この記事の続きをお読みいただくには、THE PAGE プラスの購入が必要です。

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最終更新:2016/12/20(火) 19:27
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