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日露首脳会談でゼロ以下回答のロシア、なぜそこまで強気?

2016/12/21(水) 8:00配信

THE PAGE

 今年最大の外交交渉であり、領土問題の進展が期待されていた日露首脳会談が終了しました。会談前からロシア側は態度を硬化させており、厳しい展開になると予想されていましたが、結果はやはり事実上のゼロ回答でした。ロシアはなぜ日本に対してここまで強気なのでしょうか。

北方領土問題はほとんど進展せず

 安倍首相とロシアのプーチン大統領は12月15日・16日、安倍首相のお膝元である山口県と東京都内の2カ所において首脳会談を行いました。安倍政権はロシアとの交渉に非常に前向きで、わざわざロシア経済分野協力担当相まで設置するなど相当な熱の入れようでした。

 今回の首脳会談では、大規模な経済協力と引き換えに、北方領土問題において何らかの進展が期待されていました。3000億円の経済協力については合意に至ったものの、北方領土問題におけるロシア側のスタンスは変わらず、今後も引き続き交渉を続けるということ以外に目立った成果はありませんでした。

「有意義な会談ができた」vs.「両国間の立場には隔たりがある」

 ロシア側が示した厳しい姿勢は、会談前から予想されていたものです。今月3日、首脳会談に先立って岸田外務大臣がモスクワを訪問しましたが、プーチン大統領は故意に2時間も遅刻。翌日の外相会談では「有意義な会談ができた」と述べる岸田氏に対し、ラブロフ氏は「両国間の立場には隔たりがある」と発言。岸田氏との握手を事実上、拒否するなど、外交儀礼上、非礼となるギリギリまでの厳しい姿勢を見せつけました。つまり、今回の会談では、ロシアは少しも譲歩しないというサインを示していたわけです。

 ロシア側の真意は不明ですが、米大統領選挙の結果は間違いなく影響しているでしょう。ロシアは米国を中心とした西側各国から経済制裁を受けており、国内経済は非常に厳しい状況にあります。何としても米国と交渉し、制裁を解除してもらう必要に迫られています。これまで日本との交渉には見向きもしなかったロシアが交渉のテーブルに付く姿勢を見せたのは、日本と米国の間にくさびを打ち込み、米露交渉を有利に展開したいとの思惑からでした。

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最終更新:2016/12/21(水) 8:00
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