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『君の名は。』中国で大ヒットでも、日本の配給会社にメリットなしは本当?

2016/12/26(月) 13:20配信

THE PAGE

 2016年の日本映画界の最大のニュースといえば、新海誠監督のアニメーション映画『君の名は。』の大ヒットだろう。

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 8月26日に全国301スクリーンで公開されると、オープニング3日間で動員95万9834人、興収12億7795万8800円というロケットスタートを切った。

 その後も快進撃を続けて、12月18日時点で動員1607万9937人、興収208億9790万4500円を記録。国内歴代興行収入ランキングで『千と千尋の神隠し』(2001年)、『タイタニック』(1998年)、『アナと雪の女王』(2014年)に次ぐモンスターヒットを遂げている。

海外での評価も高い『君の名は。』

 日本国内にとどまらず、世界92の国と地域での配給が決まっており、すでに公開している中国やタイ、台湾、香港でも興行成績1位を記録。

 中国では、日本映画としては過去最高興収をあげていた『STAND BY ME ドラえもん』の記録(約5.3億元=約89.5億円)を公開からわずか16日間で抜き去った。

 まさに世界を巻き込んで『君の名は。』旋風が吹き荒れているが、その一方で、「どんなにヒットしても日本の配給サイドにはメリットがない」と一部の中国メディアが報じて話題となっている。

大ヒットも中国での配給の権利はわずか3億3000万円!?

 中国情報サイト「Record China」の記事では、同映画が中国でも人気を集めていることを報じつつ、中国の映画輸入制度に言及した同国メディアの記事を紹介。

 中国では主に海外作品配給には規制があり、買い取りでの公開と分配率を定めたレベニューシェアでの公開に区分されるという。年間で本数制限も設けられており、中国の配給会社の選定基準は“絶対ヒットする作品”と厳しく、レベニューでの公開はハリウッド大作など、より確実にヒットする作品に限定されているるようだ。

 そのうえで、『君の名は。』は、映画製作大手の「光線伝媒」がわずか2000万元(約3億3000万円)ほどで、配給の権利を取得した買い取り方式だったため、いくら興収が伸びようと日本の配給元にはお金が入ってこないというのだ。

 日本の映画配給会社スタッフはこう語る。

 「正直言って、権利関係が複雑な中国との取引については、映画会社の中でも一部の社員しか認識しておらず、ベールに包まれていますが、2000万元という金額は妥当な数字だと思います。日本のアニメ作品は中国でも高い評価を受けているとはいえ、『君の名は。』が公開前にここまでのブームになるとは中国の映画関係者も予想していなかったでしょう。本来なら、ハリウッド作品のように分配率を定めたレベニューシェアでの公開を目指したいところですが、日本映画は中国でそこまでの実績はありませんしね」

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最終更新:2016/12/26(月) 15:59
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