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<上海だより>自撮りへの執着はお国柄?こだわり写真で美を求める中国女性

2016/12/30(金) 12:30配信

THE PAGE

 これまでにLINE FRIENDSやくまモンなどのイベントを通じて「主題性」という概念が中国で大盛況であることを伝えてきましたが、常に一貫しているのは「自拍(ズーパイ)=自撮り」という行為が軸になっていることです。なぜ中国の若者にとって自撮りがここまで重要な意味合いを持っているのでしょうか。

上海だより

 まず、自分をよりよく見せたいという自尊心の強さは一つの重要な要素としてあると思います。もちろん、自尊心というものは国籍問わず誰しもが持ち合わせているものだとは思いますが、こと中国人においては他国の人よりも幾分か強い傾向を様々な場面で見ることができます。

 例えば、結婚の際に、新郎新婦のこれまでの軌跡をスライドショーにして披露するというのは日本でもよくあることですが、中国においてはウェディングフォトを結婚式のために相当の時間と費用をかけて準備するのが通例です。上海でも租界エリアなどのオシャレな欧米風スポットでは、毎週末必ずと言っていいほどウェディングフォトを撮影するカップルと専門の撮影スタッフの集団を見かけます。一部の人は、日本やリゾートなど海外まで行き撮影する人もいるそうです。

 最近では少なくなりましたが、数年前までは多くの女性たちが「芸術照片(イーシュージャオピエン)」という、写真スタジオでこだわりの衣装やテーマ性の強い背景などで芸能人さながらのグラビアを撮ることも流行していました。最近ではテーマ性以上に、芸能人と同様のグラビアを撮影することを楽しむ女性も多いようです。

 また、美顏アプリは日本でも人気ですが、中国女性の間でも必須のツールとして普及していますし、少々度が過ぎているとは思いますがお店で証明写真を撮影する際にも、フォトショップでかなり加工した写真が納品されることもしばしばあります。また、加工された画像のことを指して、よく中国の若者の間では「P過(ピーグオ)」(フォトショ済み的な意味合い)と表現されています。

 美しさへの憧れとはほぼあらゆる人に共有される欲求の一つだとは思いますが、写真のデジタル編集がスマホの普及を通じて一般レベルまで汎用化されたことに加え、やはり見栄えが重要視される中国のお国柄か、または日本人に比べて強い自尊心の影響でしょうか、自分をより魅力的に見せる表情による「自拍」がより日常的に普及しているように思います。

 一方で、美しさへの欲求以上に、インフルエンサーとして、あるいは有名なインフルエンサーになってお金を稼ぐために自撮りをインターネット上で共有している女性も多くいます。このような人を「網紅(ワンホン)」と呼びますが、次回にて詳しく紹介していきたいと思います。

最終更新:2016/12/30(金) 12:30
THE PAGE