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豊洲が目指す市場の姿 維持費が「築地より高くて無駄」は妥当か

2016/12/31(土) 6:00配信

BuzzFeed Japan

豊洲は、築地市場の代わりになれるのか。限界を迎えた築地の移転がようやく決まったかと思えば、問題が取りざたされ、豊洲への移転はまだ決着を迎えていない。高く評価されてきた「築地ブランド」を引き継ぐ役割を担う豊洲は、そもそもどんな市場を目指しているのだろうか。【BuzzFeed Japan / 瀬谷 健介】

【写真】築地の活気にあふれる姿

築地が「限界」だから移転に

築地市場は、1935(昭和10)年に開場した。

それ以来、81年もの間に使われてきた多くの施設は、老朽化に悩まされている。雨漏りをよくするし、「ターレー」と呼ばれる運搬車やフォークリフトが走り回る通路には、大小のくぼみがところどころにある。

東日本大震災で、本館の壁にひびが入るなどの被害に遭い、耐震性への懸念もある。
応急処置に年間約1.5億円かかるが、修復は追いついていない。

築地市場の設備課長を務める吉田順一さんは、BuzzFeed Newsにこう話した。

「『築地は持ちますか』と質問されれば、現場で働く身からすると、『非常に厳しい』と答えるしかありません」

作業スペースが足りないため、半屋外で魚をさばき、荷物を屋外に置かざるを得ないのが、当たり前になっている。すぐ横では、トラックがアイドリングしているのに。

屋内も吹きさらしのため、排気ガスが内部に入り込む。環境基準は超えてはいないが、都が8月に調べた空気中のベンゼン濃度は、築地市場の方が豊洲市場よりも高い。

このように、建物の安全性や環境面の問題が浮上していたから、移転が決まった。

豊洲であるべき理由

移転先の条件はこうだった。

・約40ヘクタールのまとまった敷地が確保できる

・都心部の周辺で、高速道路や幹線道路にアクセスしやすい

・築地が築き上げてきた商圏に近く、機能面と経営面の双方で継続可能

豊洲をはじめ、いずれも都内の晴海地区や有明北地区など計5地区が候補に上がった。だが、すべての条件を満たす場所は、豊洲しかなかった。

築地の果たす機能を引き継ぎ、さらに活気あふれる市場にするための設計・建設がされた。

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最終更新:2016/12/31(土) 9:06
BuzzFeed Japan