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ゲイ弁護士カップルを追った3年間 ドキュメンタリー映画「愛と法」が描く日本の生きづらさ

1/2(月) 11:08配信

BuzzFeed Japan

大阪で弁護士事務所を共同経営し、プライベートでもパートナーのゲイ弁護士カップル、通称「弁護士夫夫(ふうふ)」の3年間を追ったドキュメンタリー映画「愛と法」。今春の完成に向け、最後の編集段階に入っている。

監督の戸田ひかるさん(リトル・ストレンジャー・フィルムズ)に話を聞いた。なぜ、吉田昌史弁護士と南和行弁護士の2人を撮ろうと思ったのだろうか。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

「仕事もプライベートも、二人三脚で生きている2人に惹かれました。色々問題を抱え、お互いの弱さを認め合いながらも、困っている人たちの弁護活動に力を入れていることを知って、もっと彼らの仕事と視点を知りたいと思いました」

「2人も、社会の『当たり前』から外れているところがあって、生きにくさを体験している。だから自然と、そういう人たちが相談にやってくるんです」

「吉田弁護士は少年事件を多く担当しています。彼は、社会の見えにくい場所で、悩みを抱えながら生きている人たちと毎日関わっている。そして、『弱者』と呼ばれる人達ほど、法律をうまく活用できない。相談相手もいない。孤立したままになって、状況が悪化してしまう……」

戸田監督の「法律」に対するイメージは、撮影を進める中で少しずつ変化してきた。

「法律って、みんなを平等に守ってくれると思っていたんです。でも、取材をしてみると、そうではなかった」

法律は人の権利を守るためにある。しかし、人の作ったルールには穴がある。そこから抜け落ちてしまう人たちが存在している。

たとえば、無戸籍の人たち。無戸籍になってしまう背景の一つには、「離婚後300日以内に出産した子どもは、前夫の子どもだと推定される」という民法のルールがある。

「この古い法律のせいで無戸籍になる人は、この日本に1万人いると言われています。法律上『いない存在』とされる人達に対して、世間の目線は厳しい」

「無戸籍問題に悩んでいる母子は、偏見を避けるため、隠れるように生きていることが多いです。そうするとサポートにもつながれず、戸籍を得るまでに何十年もかかっていることもあります」

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最終更新:1/2(月) 11:30
BuzzFeed Japan