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私が保育士をやめた本当の理由

1/4(水) 6:10配信

BuzzFeed Japan

ある認可保育園では、保育士が辞めるたびに「一身上の都合で退職」と紙1枚が貼り出される。なぜ保育士の退職が後を絶たないのか。給料や業務量の問題だけなのか?【BuzzFeed Japan / 小林明子】

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2016年3月末から1年も経たない間に、保育士の過半数が退職した認可保育園がある。

東京都内にあるこの認可保育園では、保育士が退職するたびに「一身上の都合で退職」と1枚の紙が貼り出された。年度途中に退職した場合、多くが事後報告。子どもたちは何も知らされず、昨日まで遊んでいた保育士とお別れをする機会はなかった。保護者はLINEのグループで、退職理由を推測し合った。

「あの先生は1カ月以上も休んでいた。うつではないか?」「あの先生は全身に蕁麻疹ができていた」

保育士の退職は珍しいことではない

東京都の保育士実態調査によると、保育士登録している人のうち、実際に保育士として働いているのは約半数とみられる。うち2割が「保育士を辞めたい」と考えている。

調査では、退職を考える理由として「給料が安い」「仕事量が多い」があげられている。だが、それだけなのだろうか。本当に、保育士の仕事に絶望してしまったのだろうか。

BuzzFeed Newsは、この保育園を年度途中に退職した保育士の女性Aさん(26)に話を聞いた。

Aさんは、保育士になって3年目。退職したこの園が2園目だった。保育士になる前は接客業をしていた。退職前は2歳児クラスの担任をしていた。他のクラスの園児の保護者にも積極的に挨拶する、元気のいい先生だった。

「母親が働いていたので、私も保育園で育ちました。働くお母さんを応援したくて保育士になりました」

連絡帳を通じて、保護者とコミュニケーションできるのが嬉しかった。子どもの様子、家庭の様子、「ありがとう」「お疲れさま」といった感謝の言葉。朝、子どもを保育園に送ってくるのは父親も多いが、夕方、迎えに来るのは母親のほうであることが多い。

「ママが疲れていたらすぐわかる。ママも一人の女性。元気になってほしくて、『ネイルかわいいですね』など、子どもとは関係ないことで褒めたりしていました」

そんな「接客」のようなコミュニケーションが、保育士たちの間では異質だった。店長の経験もあったから、指示や改善案はきっぱりと口にした。「浮いているな」と自分でも感じていたという。

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最終更新:1/4(水) 6:10
BuzzFeed Japan