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【インタビュー】字幕翻訳者・戸田奈津子さん「エッ?と思う字幕は、どこかおかしいの」

1/4(水) 10:10配信

BuzzFeed Japan

映画字幕翻訳者の戸田奈津子さん(80)の名前を、洋画のエンドロールで一度は見たことがあるのではないだろうか。『E.T.』『タイタニック』『ジュラシック・ワールド』など、これまで1500本超える作品の翻訳を手掛けてきた戸田さん。

「人間失格」英語版のタイトルは?

字幕翻訳の夢が叶うまで20年も掛かったにもかかわらず、あきらめなかったのはなぜか。誤訳批判について思うこととは。BuzzFeed Newsは40年間、字幕翻訳の第一線で活躍している戸田奈津子さんに話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 山光瑛美】

「映画がすべての始まりでした」

「英語じゃないのよ、映画よ。最初からそれしかない。映画が好きだから英語を勉強したわけで、英語そのものが好きな人間ではないのです。ボーナスで英語を勉強したっていうだけ。映画がすべての始まりでした」

意外なことに、戸田さんは大学を出る直前まで「字幕のことなんか考えたことはない」と話す。

「ただの映画ファン。ミーハーよ、しかも。映画を観てて、字幕のことを考える?中学、高校、大学と10年以上映画を観まくりましたが、ビデオもDVDもない時代。一期一会で映画を観るから、意識は99%画面に釘付け。英語がわからないから、残りの1%でストーリーを追っていたわけです。字幕翻訳を仕事にしようだなんて一瞬たりとも考えたことがありませんでした」

大学の4年間を教室ではなく映画館で過ごした、と過去のインタビューで明かすほどの映画ファン。

映画が大好き。ただその気持ちだけで映画を観続けてきた戸田さんは、大学を卒業する直前になってから字幕翻訳の仕事に興味を持ち始めたという。

「就活の時期になって、何しようかと思ったら『あぁ、字幕は誰かがどこかでやっているんだと初めて気がついたの。私に向いた仕事だ』と思って」

そこから、戸田さんの字幕翻訳者になる夢が始まった。しかし、本格的に字幕翻訳を手がけるようになったのは、その20年後。戸田さんが40歳を過ぎたときだった。

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最終更新:1/4(水) 20:24
BuzzFeed Japan