ここから本文です

ネット依存症矯正施設での「電気ショック療法」禁止へ、中国

1/13(金) 15:51配信

The Telegraph

【記者:Neil Connor, Christine Wei】インターネット依存症の若者を対象とした苛酷な矯正キャンプで用いられている電気ショック療法や殴打などの虐待的な手法について、中国政府が禁止する方向で動いている。現地メディアが報じた。

 中国の国営英字紙・環球時報(Global Times)は9日、東部・山東(Shandong)省の矯正キャンプで2006年以降、6000人以上のネット依存症患者(大半が10代の若者)に対して電気ショック療法が用いられてきたと報じた。

 ニュースポータルサイト「第六声(Sixth Tone)」によると、この矯正キャンプでは2015年の時点でも電気ショック療法が用いられていたとされ、その多くのケースでは、子どもたちをキャンプに送り込んだ親からの要望があったとみられるという。

 若者をネット離れさせることを目的に「虐待や強制」を行うことを禁ずる新法の草案には、メディアが言うところの「サイバー空間における未成年者の権利を保護」する条項や、オンラインゲーム企業に午前0時~午前8時まで若者へのサービス提供を禁じる条項も含まれている。

 また、中国政府の公式サイトに掲載された草案には「いかなる組織、個人も、虐待や強制など若者の精神衛生や正当な権利、利益を損なう恐れのある違法措置を適用してはならない」と記されており、環球時報が引用した専門家の見解では、新法が施行されれば、電気ショック療法は禁止されることになる。

 現地メディアの2009年の報道によると、中国衛生部は以前からネット依存症患者に対する「電気ショック」の使用禁止をすべての病院に求めていた。

 2016年夏に公表された政府統計によると、中国には7億1000万人以上のネットユーザーがおり、その約23%が19歳未満とされる。他方で、一部見解によると、中国の若者の10%がインターネット依存症だとみられているという。

 インターネット依存症の矯正キャンプは2009年、15歳の少年があるキャンプに到着後24時間以内に死亡した事件を受けて中国国内で注目を集めた。少年は、暴力を振るわれたことにより死亡したとみられている。また2016年9月には、10代の少女が矯正キャンプに送られた腹いせに母親を椅子に縛り付けて餓死させる事件が起き、再び論争の中心となった。

 矯正キャンプをめぐっては、暴力や虐待、さらには「軍隊方式」の手法が用いられていると広く報じられている。中国にはこうしたキャンプが最大250か所あるとされ、すべて法律のグレーゾーンで運営されている。

 新法は審議のために2月6日まで公開される。【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デイリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。
「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:1/13(金) 15:51
The Telegraph