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高齢者のよきパートナーに、ソーシャルロボット「Elli.Q」

2017/1/14(土) 12:00配信

The Telegraph

【記者:Sarah Knapton】

 高齢者の話し相手となったり、薬の服用や体を動かすことを促してくれたりする人工知能(AI)搭載のロボット「Elli.Q」が9日、英ロンドン(London)にあるデザイン・ミュージアム(Design Museum)で披露された。

 Elli.Qは世界最先端のソーシャルコンパニオン・ロボットの一つで、異なる口調や光、動きを通じて利用者に感情を伝えるように設計されている。

 読書や散歩、頭を使うゲーム、さらには友人や家族への電話といった日常の行動を提案したり、予定をリマインドしてくれたりする他、利用者の好みを学習するようプログラムされているため、徐々に利用者向けにカスタマイズされる。

 Elli.Qは、高齢者の社会的な孤立感を防ぎ、家族や友人とのつながりを絶やさないようにすることを目的にイントゥイション・ロボティクス(Intuition Robotics)が開発した。

 イントゥイション・ロボティクスの創業者で最高経営責任者(CEO)のドア・スクーラー(Dor Skuler)氏は、「孤独と社会的孤立は、長生きとともに起きる。高齢者にとって、ごく簡単な作業を行うにも新たな技能の習得が必要となりうるテクノロジーは、こうした問題をさらに悪化させるものだ」と語った。

 チャリティ団体「エイジ UK(Age UK)」によると、75歳以上の高齢者の半数近くが1人暮らしをしている。また常に、あるいは時々、孤独を感じると答えた高齢者は100万人以上にも上った。他方で、1日当たりの話し相手が1人に満たないと答えた高齢者は36%、誰とも会わない日が1か月に5日以上あると答えた高齢者は11%だった。さらに、英国の65歳以上の高齢者の約半数にあたる49%が、共に時間を過ごす主な相手としてテレビやペットを挙げている。

 Elli.Qの共同開発者は、「ロボットの話し相手を持つという考えは、とりわけ高齢者にとってはかなりディストピア的だ」と指摘。その上で「われわれは、長年の研究で設計言語の開発に成功し、また微妙な表現方法を通じて、Elli.Qと利用者者との間に特別な絆を生み、自然な体験が可能となるようにした」と説明した。

 そして、「Elli.Qが、人間同士の交流に置き換わることは決してないが、1人暮らしの高齢者が健康で生き生きとした生活を送るための重要な要素になることはできる」と話した。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:2017/1/14(土) 12:00
The Telegraph