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デビュー25年「励みにしてきた」直木賞の恩田陸氏 6度目の候補で受賞

1/19(木) 23:10配信

THE PAGE

 6回目のノミネートで直木賞を受賞した恩田陸さん(52)は、19日夜の受賞会見で、「まったく実感がなく、本当に大ごとだったのだとうろたえています」と心境を語った。

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音楽と小説は「相性が良い」

「書きながら、勉強になった部分があり、成長した思いもある。この小説で受賞できてすごくよかった」

 受賞作の「蜜蜂と遠雷」は、ピアノコンクールを舞台に描かれた青春群像小説。音楽を言葉で表現するのは難しかったとしつつ、「書くうちに、読者がそれぞれ自分の想像する音を鳴らせるという意味で、音楽と小説は相性が良いと思った」。

 6回目のノミネートでの受賞。これまでを振り返って「プロになって20年ちょっとになるが、どの程度のものを書いているのかだんだん分からなくなる。候補にしてもらえると、まだ最前線にいるのだと実感できるという点で励みにしてきた」と語る。

  1992年に「六番目の小夜子」でデビューして以来、第2回本屋大賞と第26回吉川英治文学新人賞を受賞した「夜のピクニック」(2004年刊)、第20回山本周五郎賞受賞の「中庭の出来事」(2006年刊)など、さまざまな作品を世に送り出してきた。

 ピアノコンクールと文学賞とは似ている面があると話す。「どちらの世界も、いつも新人を探している。続けていくのがとても難しい商売だからだと思う」。小説家として生き抜ぬく厳しさが伝わってくる。

 これからも小説を書き続ける。「昔は一息に読めるものが面白いと思っていたが、小説にはいろいろな面白さがある。これからは、さまざまな種類の面白さを体感できるような小説を書いていきたい」。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:1/25(水) 19:17
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