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再配達を減らすために国が宅配ボックスの設置補助、これでうまくいくの?

1/21(土) 17:20配信

THE PAGE

 政府は今年4月から不在時でも宅配の荷物を受け取ることができる「宅配ボックス」の普及を促すため、設置費用の半額を補助する制度をスタートさせます。再配達を少なくして、運送会社の負担を減らそうという試みなのですが、果たしてうまくいくのでしょうか。

予算案が通れば4月から実施

 ネット通販の普及によって宅配の個数が増加し、運送会社の負担は重くなっているといわれます。国土交通省の調べでは2015年度における宅配便取扱個数は37億4493万個となり、前年比で3.6%の増加となりました。2006年度には30億個を切っていましたから、約10年で20%以上増えた計算になります。宅配便で輸送される荷物の約2割が再配達になるといわれており、運送会社は年9万人に相当する労働力を再配達のために投入しています。

 こうした状況を改善するため、政府は4月から宅配の荷物を不在時でも受け取ることができる宅配ボックスの設置に補助を出す制度を始める予定です。2017年度予算において環境省が5億円を計上しており、予算案が正式に国会を通れば4月からの実施となります。

予算は5億円、設置可能なのは500カ所程度か

 この制度を適用した場合、公共スペースなどに宅配ボックスを設置すると、設置費用の半額が補助されます。ただし、予算はわずか5億円で、一カ所の補助の金額は100万円ほどになりますから、500カ所程度の宅配ボックスしか作ることができません。今回の制度は、具体的な成果を求めたものというより、再配達の効率化が重要であるという、ひとつの問題提起と考えた方がよいかもしれません。

 最近のマンションでは宅配ボックスを備えたところも増えてきましたが、預けられる数が限られていることから、あまり有効に作用している状況ではありません。本気で再配達を減らすということであれば、大がかりなボックス設置が必要となりますから、そう簡単にはいかないでしょう。

 一方、再配達の削減については別の解決策が必要との声もあります。国土交通省が行ったアンケート調査によると再配達になってしまった理由として多かったのは、本当に不在だったというものもありますが、配達が来ることを知らなかったというものも少なくありませんでした。アプリなどを活用し、受取人に対していつ荷物が来るのか知らせる方法があれば、少ない費用で再配達を減らせる可能性があります。こうした措置を複合的に取り入れていくことが重要でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1/27(金) 23:13
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