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文科省メール誤送信、ファイル共有はメールとクラウドのどちらが安全?

1/29(日) 9:00配信

THE PAGE

 電子メールにファイルを添付することの是非についてネットで論争となっています。きっかけは経済専門家のぐっちーさんこと山口正洋氏がAERAに寄稿した記事です。ぐっちーさんは、グーグルドライブなどのクラウドサービスを使ってファイル共有する方が安全であり、「メールに添付ファイル、そろそろやめません?」と訴えかけていますが、ネットでは反論も出ているようです。

クラウドのファイル共有機能を使うべき?

 ぐっちーさんは、文部科学省がメール誤送信への対策として今後は紙でのやり取りに切り替えるというニュースに関して「え!紙ですか!?」「メールの誤送信はあっても紙の誤配達はないと考えているのでしょうか」と疑問を投げかけました。ぐっちーさんは、官公庁ではいまだに書類をメールで添付するケースが多く、この行為はリスクが大きいと指摘。米国ではクラウドのファイル共有機能を使って書類をやり取りするのが標準的であり、そうしたやり方を実施すべきだとしています。

 確かに電子メールというのは、特定の相手だけに連絡を送っているように見えて、実は、その内容はすべて外部から丸見えですから、裸で街を歩いているようなものです。完全な方法ではないものの、ファイル共有を使った方がベターだという主張には一理あり、米国など諸外国ではこうした形で文書をやり取りするのがすでに一般的です。

圧縮ファイルのパスワードは一種のおまじない

 しかし、ぐっちーさんの指摘に対しては「外国企業のクラウドに重要文書を載せるなど言語道断」「ファイル共有でもパスワードやURLを誤送信すれば同じ」など否定的な意見も少なくありません。

 まずクラウドに載せることの是非ですが、そもそもメールで送ってよいレベルの文書ですから、クラウド使用の是非はあまり関係ないかもしれません。後者については、指摘の通りであり、誤送信を完全に防ぐ方法はありません。ただクラウドの場合には、誤送信した後でも元ファイルを削除できるなど対策が取りやすいといった利点はあるでしょう。

 グーグルなど、すでに存在している外国のサービスを使ってしまえばよいというのは少々短絡的ですが、ぐっちーさんが指摘するように、日本ではセキュリティについて奇妙な「風習」があるのも事実です。

 例えば、日本では「セキュリティ対策」と称して、添付ファイルを圧縮してメールで送信し、パスワードを後で送るという方法が多用されています。

 しかし、圧縮ファイルのパスワード解析はごく簡単にできてしまいますから、技術的に考えればこれはほとんど意味がなく、一種のおまじないのようなものといってよいでしょう。しかし、この方法を使えばセキュリティが担保されると思っている企業の担当者は少なくないのが現実です。こうした部分での意識改革は必要なのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/1(水) 16:55
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