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スーツを脱ぐのは盆と正月だけ。20代、大手生保営業マンを苦しめる長時間労働の闇

1/24(火) 6:00配信

BuzzFeed Japan

2016年12月。違法な長時間労働をさせていたとして、東京労働局が電通と同社幹部1人を書類送検した。この幹部は、15年末に自殺した新入社員・高橋まつりさん(当時24)直属の上司だった。こうした問題は電通一社だけのものではない。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

【写真】あなたの便利のために、誰かが働いています

2016年だけでも、関西電力や三菱電機などの企業で、過労自殺や長時間労働が発覚している。

2017年1月17日に発表された厚生労働省の調査によると、2016年4~9月までに労働基準監督署が監督指導した1万59事業所のうち、4416事業所(43.9%)で違法な時間外、休日労働があった。

そんな中、2000年に過労死を出した生命保険業界でも、いまだに長時間労働が横行しているという。

現役男性社員が、BuzzFeed Newsに証言してくれた。

20代営業マンの苦悩

「最近ずっと体調が悪いんですよね。本当、このままじゃ早死にするなって思います。まあ、保険にはたくさん入っていますけど」

BuzzFeed Newsの取材にそう自虐的に語るのは、大手生命保険会社の営業所で働く20代の男性だ。

自分のいる業界の現状を共有し、少しでも変えたいとの思いから、取材に応じてくれた。

男性によると、平日の勤務は毎日朝7時半から午後10時半ごろまで。友人と飲みに行く時間も、プライベートをゆっくり過ごす時間もないが、「別にそれは問題じゃないんです」という。

では、何が「キツい」のか。

「休日がまったくないんです。営業員が取ってきた保険にお客さんが契約をしそうなときは、最後の一押しに僕ら総合職が呼ばれることが多いのですが、土日祝日のどこかに絶対アポが入ってしまう」

「それは、個人のお客さんの多くが平日に働いているからなんですよね。そうすると、平日に会うことはできない。だから、休日のほとんどが埋まり、何かしらの形で仕事をすることになってしまうんです」

男性が務める営業所にいる営業員の数はおよそ60人。それに対し、総合職のスタッフは4人だけしかいない。

最年少の男性には、営業員から見て「頼みやすそうだから」という理由だけで、土日に多くの依頼が集中する。4人で均等にアポを分けるなどの対策は、されていない。
男性は言う。

「この2年間でスーツを脱いだのは本当、お盆と正月くらいですよ」

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最終更新:1/24(火) 6:00
BuzzFeed Japan