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電車混雑は誰のせい? いずれ混雑よりも乗降客不足に悩まされることに?

1/26(木) 15:33配信

THE PAGE

 参議院議員の藤末健三氏が、通勤電車の遅延に関して遅延度に応じて料金を割り引くという制度を提案したいとツイッターでつぶやいたところ炎上騒ぎとなってしまいました。最近は電車の遅延がひどくなっているとも言われますが、どういうことなのでしょうか。

どんな議論だった?

 藤末氏は1月19日、東急田園都市線で大幅な遅延が発生したことを受けて、ツイッターで「遅延度に応じて料金を割り引く制度を提案したい」「独占企業の地位に甘んじているとしか思えません」と発言しました。しかし、この発言に対しては「鉄道会社を潰す気ですか」などと批判が殺到。藤末氏はブログで詳しく説明しましたが、議論は少々、スレ違いになってしまったようです。

 藤末氏は、鉄道会社は一旦線路を引いてしまえば、事実上、独占企業として経営できるので、企業努力を怠りがちであるという前提に立ち、まだ対策を取る余地はあるという点を主張したかったようです。また藤末氏は当選した時からごく普通の生活スタイルを貫くということで、田園都市線に乗って通勤しており、田園都市線の状況は毎日、体感しています。

 しかし、ツイッターでつぶやいた日の遅延は、乗客のケンカという鉄道会社側とは直接関係しないことが原因だったことから、大きな反発を呼んでしまいました。

 ただ、このケンカによる遅れはわずか3分で、別の駅での混雑などが複合的に絡み合い、最終的には30分もの遅れにつながってしまいました。そう考えると、ひとつの遅延要因が全体に広がらないようにするための工夫という点では改善の余地があるのかもしれません。

いずれ混雑よりも乗降客不足に悩まされることに?

 ちなみに田園都市線の2015年度における1日あたりの平均輸送人員は124万5923人で、前年比3%増となっています。2005年度は112万9378人でしたから約10年で1割程度増えています。

 特に二子玉川駅は再開発が進んだことで前年比約18%増と利用者が急増しました。日本全体では人口は減少に転じていますが、一方で、東京への人口集中も進んでいますので、鉄道の輸送人員は増える傾向が顕著です。また最近では鉄道各社が相互接続を強化しているため、一カ所の事故の影響が広範囲に及びがちです。

 小田急は2018年3月から複々線化するなど抜本的な対策に乗り出していますが、土地やコストの問題からこうした対策が取れない会社も多く、対症療法的にならざるを得ない面は出てくるでしょう。

 もっとも今後の20年は人口減少が本格化し、30歳以上の中核労働人口の割合が急低下していきます。近い将来、慢性的な混雑ではなく、乗降客の不足に悩まされるという皮肉な事態にならないとも限りません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/1(水) 17:14
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