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「男らしさ」「イクメン」が苦しい男たち

1/28(土) 8:51配信

BuzzFeed Japan

イクメンだって苦しい

男の生きづらさを語るーー。ひと昔前なら見向きもされなかったような、議論が注目されている。男らしさ、父親らしさ、イクメンに苦しむ男たちは、自分を語る言葉をもっていない。「らしさ」から逃れ、自身の弱さと向き合うために何が必要なのか?【石戸諭 / BuzzFeed】

男性問題とはなにか?

「男だから×××してはいけない」。×××の中に何を思い浮かべるだろう。
男は泣いてはいけない、弱音を吐いてはいけない、強くなくてはいけない、×歳までに結婚して妻と子供を養わなければいけない、父親として……。

「男らしい男」を理想とする幻想が、この社会には厳然としてある。理想どおりになれない男たちが抱えこんでしまう問題、これを男性問題と呼ぼう。

『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』で男性問題を考察した批評家の杉田俊介さん(42歳)はこう語る。

「男性問題とは男の弱さの問題であり、男の弱さとは自分自身の弱さを認められない弱さ。ねじれたややこしい弱さなのです」

「男の弱さ」を考えるために一つのエピソードから入る。杉田さんの子育て体験だ。
杉田さんは批評家デビュー前から、介護現場、とりわけ障害者介護の現場に身を置いた。同じく介護現場で働く妻と結婚し、息子も生まれた。大変だったのはここからだ。

子供は超未熟児(超低出生体重児)に近い体重で生まれた。

批評家としての評価が固まっていくタイミングだったこともあり、共働きの妻がフルタイムで働くことに。杉田さんはパートタイマーとして介護にかかわりながら、家に残り育児と物書き生活の両立を目指すことになった。

子供は頻繁に高熱を出す。高熱によるけいれんも起こし、半日意識が戻らないこともあった。アレルギー、アトピー、ぜんそく……。つぎからつぎに起きる身体の異変に右往左往する日々が始まった。

ほどなく、杉田さんは育児ノイローゼになった。

まず不安で眠れない。「寝ている間にけいれんを起こしたら、なにか起きたら……」。考えれば考えるほど、強まっていく感情は不安ではなく、恐怖と呼ぶほうが適切かもしれないと今は思う。

すがるように子育て本を読んでも、読んでも、そこに描かれているのは、ダメな男の姿ばかりだ。

男は育児を手伝わないを前提に、どうすれば男を手伝わせることができるかというノウハウは書かれているが、自分にとって大事なことは書いていない。

結局、男は役に立たないということかと気落ちした。だからといって弱音を吐いたらどうなるか。

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最終更新:1/30(月) 14:57
BuzzFeed Japan

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