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〈保護なめんな問題〉市民団体が調査と再発防止を小田原市に要請

福祉新聞 1/30(月) 10:07配信

 生活保護受給者を支援する神奈川県小田原市生活支援課のケースワーカーが「保護なめんな」などとローマ字や英語でプリントしたジャンパーを着用。保護世帯を訪問していたことが明らかになった。同市は着用を禁止し、不適切な表記を見落としていたとして、福祉健康部長ら7人を厳重注意とした。この問題で弁護士や学者らで構成する「生活保護問題対策全国会議」(大阪市、尾藤廣喜代表幹事)は24日、小田原市を訪れ、調査と再発防止を要請した。

 ジャンパーの胸にはローマ字で「保護なめんな」や不正受給を許さないという意味で「悪」に「×」を重ねたデザインのエンブレム、背中には「不正受給するような人間はクズだ」などの文章が英語で書かれていた。

 同市生活支援課によると、ジャンパーは2007年に職員が自発的に製作した。これまで他課に転出した職員や現職を含め64人が、1着4400円で購入した。同年7月に市役所内の生活保護担当窓口で、職員3人が生活保護を打ち切られた男に切りつけられるなどした事件が発生。業務量も多く、職員のやる気が低下していたことから、気分を高揚させ連帯感を高めようと製作したという。

 生活支援課には現在33人が在籍しているが、このうち28人の職員が所持していた。同課の栢沼教勝課長は「受給者を威嚇、脅迫する意図はなかった。冬場に保護世帯を訪問する際、防寒着として着用していたようだ」と説明している。

 この問題で同市の加藤憲一市長は「理由はどうあれ、配慮を欠いた不適切な表現。市民に誤解を与えることのないよう指導を徹底したい」とコメントした。

 24日に小田原市を訪れた対策全国会議の稲葉剛幹事らは、組織的、構造的な問題があると指摘。「なぜ10年の長きにわたって是正されることなく続いてきたのか」「生活保護制度の運用について、どのような改革をするのか」などを明らかにするよう求めた。

 これに対し福祉健康部と市民部は、職員の人権意識の点検や研修を実施。外部識者を交えた検証委員会の設置を検討することを明らかにした。

最終更新:1/30(月) 10:07

福祉新聞

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