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「5年後の私へ。元気?」 天国の娘から届いた奇跡の手紙

1/30(月) 11:45配信

BuzzFeed Japan

アメリカのイリノイ州シカゴ市に住む中村佐知さんは、2017年1月に不思議な封筒を2通受け取りました。がんで亡くなった次女・中村美穂さんに宛てられた封筒。中を開けると……

「19歳の美穂へ。元気?!調子はどう?」

娘が5年後の自分に向けて書いた手紙が入っていました。届くはずのない手紙だったと佐知さんはBuzzFeed Newsに語ります。その理由とは--。【BuzzFeed Japan / 山光瑛美】

2015年4月、うつ病を克服した数ヶ月後に、スキルス胃がんを宣告された中村美穂さん。20歳でした。

娘の美穂さんについて、佐知さんは「とても活発で深く考える子だった」と振り返ります。

「すごく思いやりがあったけど、型にはまることのない子でした。別の言い方をすれば、母親としては決して扱いやすい子どもではありませんでした」

「でも、友人からとても好かれていました。いつも弱い立場の人や孤独な人たちの側にいたのです」

勉学にも励み、成績も優秀でニューヨーク大学の奨学金をもらっていました。

しかし、高校の頃から5年間ほどうつ病に悩まされていた美穂さんは、健康上の理由で1年半後に大学を離れました。

うつ病と闘った美穂さんは「苦しみや孤独のつらさも知っていた」と佐知さんは語ります。

1年半ほど自宅で休養してから、シカゴ市のイリノイ大学で新たな人生を歩み始めていた美穂さん。

しかし、その数ヶ月後にスキルス胃がんステージ4だと宣告され、11ヶ月後の2016年3月5日に21歳という若さでこの世を去りました。

うつ病を乗り越えて間もなく訪れたがんの闘病。愛する娘を亡くした佐知さんは、悲嘆に暮れました。

「彼女が夢描いていた未来や希望は、達成されることがなかった」

5年後の自分への手紙

美穂さんが亡くなって10ヶ月後。とつぜん自宅に、美穂さんが書いた手紙が届きました。

今は亡きウォール先生の英語の授業で、美穂さんが5年後の自分へと、15歳、17歳と2度にわたって手紙を書いていたのです。

「手紙が5年後に生徒たちへ送られてくるはずだったのですが、先生が2013年に亡くなりました。オフィスかどこかに手紙が埋もれてしまったのでしょう、届くことはありませんでした」

届くはずのなかった手紙。奇跡的に誰かが発見し、ウォール先生の代わりに生徒の元へ送ったのです。

「手書きの文字を見て驚きました。この英語の授業の課題について知らなかったので、手紙が届くとは一切予想していませんでした」

恋愛、友人関係--。15歳の美穂さんが、19歳の美穂さんに向けて書いた手紙は「陽気で楽しそうだった」といいます。

15歳の時とは、少し違う17歳の手紙。

「苦痛が感じ取れる内容でした。もがきながらも、乗り越えようとしていたのです」

15歳と17歳で、違う形で自分と向き合っていた美穂さん。2通の手紙には、ひとつ共通していたことを佐知さんは知りました。

「両方の手紙には、将来やりたいこと、そして希望について書いてありました」

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最終更新:1/30(月) 11:45
BuzzFeed Japan