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私は“アーバン・キャンパー” ホームレスという言葉の定義 マーク・レイ(下)

2/1(水) 16:00配信

THE PAGE

 「母は今週90歳になります。20歳の頃からずっと苦労させてきたので、本当なら楽をさせてあげたいと思うのが本心です。まだ叶っていませんが」

【連載】NYのホームレス・モデル、マーク・レイ

 どんな厳しい状況下の話であっても、マーク・レイ(57)はユーモアを交えて話すことを忘れない。ただ映画の中で、家族について話したときだけ、とてもシリアスだったのが印象的だった。

 

京都の『ビッグイシュー』販売員、「母と合わせる顔がない」は、とても悲しいこと

 「前回(昨年11月)来日した時に京都を訪ね、その時『ビッグイシュー』を路上販売している男性二人と対談をしました。そのうちの一人は、母がいると教えてくれましたが、恥ずかしくて連絡を取っていない、会わせる顔がないと言っていました。とても悲しいことだと思います。日本人の国民性もあるのかもしれませんが、ホームレスになってしまったから、人生に失敗したから、家族と愛を分かち合えないとメンタルをブロックしてしまっている。私は決してアドバイスできる立場にないし、誰しも自分の道は自分で見つけるしかないわけですが、彼の話を聞いていると、彼も、そして彼のお母さんも会いたいと思っているのではないかと感じました。いつかお母さんが亡くなってしまい後悔したとしても、彼はそれを背負って生きて行くしかない。対談のときに少し重い空気になりました」

 そんな話を聞きながら、ふと夢は何歳まで見ることができるのだろうか? と思った。そうマークに問うと、

 「何歳までとは言えません。今回、日本に向かう飛行機の中でいくつか夢をみました。夢違いですが、とても悲しい夢で、自分の人生なにやってきたんだろうという夢です。映画の中でも言っていますが、夢を見ることは時に悪夢を見ることでもあるのです。母は高齢ですが、もしかして今でももっと素敵で居心地のいい家に住みたいという夢を持っているかもしれません。歳を取るにつれ、成功したいという夢はどんどん小さくなるのだと思います。ただ日々の生活ができさえすればそれでいい。同じ質問をもっとたくさんの人にしてみたら面白い回答が出てくるかもしれません」

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最終更新:2/1(水) 17:28
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