ここから本文です

コーヒー300杯分のカフェインで半死半生 学生にずさんな実験行った英大学に罰金

2017/2/2(木) 9:29配信

The Telegraph

【記者:Henry Bodkin】
 英イングランド(England)北東部ニューカッスル(Newcastle)にあるノーサンブリア大学(Northumbria University)の学生2人が、ずさんな実験でコーヒー300杯相当のカフェインを飲まされ、あやうく死にかけた。

 2015年3月に起きたこの事件に対し、ニューカッスルの裁判所は1月25日、大学側に40万ポンド(約5700万円)の罰金を科す判決を下した。

 カフェインの過剰摂取で病院に搬送され、透析治療まで受けたのは、スポーツ科学を専攻する学生、アレックス・ロゼットさんとルーク・パーキンさん。裁判官は、2人が九死に一生を得たのは、おそらく若くて元気だったことが幸いしたためと述べた。

 2人は、運動時におけるカフェインの効果を調べる実験に被験者として協力。ところがカフェインの計算の仕方が間違っていたために、正しい量の100倍ものカフェインを摂取させられた。

 検察官のアダム・ファーラー氏が法廷で述べたところによると、本来ならカフェイン0.3グラムを入れたオレンジジュースを飲むはずだったのに、実際には30グラムが混入されていたという。コーヒー1杯のカフェイン含有量は平均0.1グラムだ。

 法廷での陳述内容によると、カフェインの量は携帯電話を使って計算され、小数点の位置が誤っていたという。さらにこの実験ではリスク評価も行われていなかった。

 ファーラー氏は、過去にはカフェイン摂取量18グラムで死亡した例もあり、2人は「命を失う危険がある状態だった」と指摘。ロゼットさんは6日間入院し、体重が12キロ落ち、短期的な記憶障害にも陥ったという。パーキンさんは集中治療室に2日間入り、体重は10キロ減った。

 ロゼットさんらはその後回復したが、独自に民事訴訟の手続きも進めている。

 今回、訴追手続きを取った英衛生安全庁(Health and Safety Executive)の広報官は、罰金刑の判決に「満足」しているとし、同様の実験を行っている組織に対する「メッセージ」になればいいと語った。

 一方の大学側は、「このような事件が起きたことを心から申し訳なく思っている。今回の事件は特殊なケースであり、大学としての対応も迅速に行った」との声明を出している。【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デイリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。
「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:2017/2/2(木) 9:29
The Telegraph