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プロパンガスは原価が2年間で「59%」下がっても、消費者価格が「5%」しか下がらない驚愕の業界

2/3(金) 5:39配信

マネーの達人

下がり続けているプロパンガスの輸入価格

プロパンガスの輸入原価はこのところずっと下がっています。

しかし、一般家庭のプロパンガス価格が下がってきたという声はあまり聞きません。

そこで当協会が調査したところ、プロパンガスの原価そのものは3年前と比較して60%近く下がっているのに、一般家庭のガス代は約5%しか下がっていないことが判明しました。

なぜそれしか下がらないか? その背景を探ってみました。

原価大幅下落でも販売価格がほとんど下がらない3つの理由

都市ガスが2017年4月1日から自由化され、公共料金でなくなることは周知の通りですが、プロパンガスは最初から自由料金の商品です。

それにも関わらず都市ガスと比較して割高で、非常にわかりにくい料金体系になってしまっています。

グラフは、プロパンガスの原価であるサウジアラムコのCP価格(産ガス国の船積価格)です。

2014年の平均価格は1トン当たり790.8ドルで、2016年の平均はは324.6でした。2年間で59%下がったことになります。

一方、一般家庭への年間平均販売価格は全国平均で2014年が10立方メートルで7981円(石油情報センター調べ)で、2016年は7573円でした。

2016年の価格は2014年と比較して94.9%です。わずか5.1%しか下がっていません。

ドル円為替レートも、2014年が平均で約105.3円、2016年が108.3円ですので、3円ほど円安です。

しかし、これでは販売価格が下がらない大きな理由を為替レートのせいにすることはできないと思います。では、何が理由なのでしょうか?

■理由1. 業界で原料費調整制度が普及していないから

これだけ大幅に原料コストが下がったのに消費者価格が下がらない第一の理由は、プロパンガス業界に「原料費調整制度」が普及していないからだと思います。

原料費調整制度というのは、プロパンガスの原料費変動にリンクして料金を変動させる料金体系のことです。

ちなみに、この制度は都市ガスで広く採用されており価格は毎月変動します。

ごく一部のプロパンガス会社は原料費調整制度を採用していますが、全体から見るとまだまだ少数派で、全体の1~2%という印象です。

ちなみに、当協会には北海道から九州までで80社の会員ガス会社がありますが、原料費調整制度を導入しているガス会社は10社だけです。

当協会の会員は問屋さんが半数以上で比較的大手であってもこの程度ですので、全体での比率は非常に低いと思います。

また、原料費調整制度でない料金制度は、固定料金制と言います。

この固定料金制では、1立方メートル当たりの販売価格を400円とか480円とか決めておいて、プロパンガスの輸入原価(CP価格)が大きく上下した時に、為替レートを加味して値上げや値下げを行います。

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最終更新:2/3(金) 5:39
マネーの達人