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“害草” 県全域に侵出

山梨日日新聞 2/12(日) 9:25配信 有料

外来植物「アレチウリ」 富士山研が調査

 特定外来生物に指定され、在来植物の生育を妨げているつる性植物「アレチウリ」が山梨県内全域に分布していることが11日までに、県富士山科学研究所の安田泰輔研究員(42)の調査で分かった。安田研究員は2015、16年度、県内全域でアレチウリの生息状況を調べ、速報版の分布図を制作。峡東地域ではブドウ棚につるが絡みついて繁殖している実態が確認された。安田研究員は「早急に対策を講じないと、農作物の生育に深刻な悪影響を及ぼす恐れがある」と警鐘を鳴らしている。

 調査は安田研究員が、衛星利用測位システム(GPS)や動画撮影用カメラを積んだ車で県内の国道や県道などを走行して実施。アレチウリを目視で発見した際に自身が声を発し、その場所を地図に落とし込んで分布図を制作した。15年度は約1300キロ、16年度は約千キロ走行したという。

 調査の結果、県内全域の河川の近くなどで繁殖を確認。峡東地域では、ブドウ棚につるが絡みついているケースが複数確認されたという。
 安田研究員によると、ウリ科のアレチウリは繁殖力が強く、ほかの植物に絡みつくと、その植物が光合成を阻まれ、枯れるなどして被害が出る恐れがある。宮城県などでは農業被害が確認されている。
 県内では河口湖畔などで広範囲の繁殖が知られており、富士河口湖町やNPO法人などが実行委員会を組織し、13年から湖畔で年8回程度、除草作業をしている。同町環境課によると、駆除量は毎年増え、分布域も広がる傾向にある。農作物などに目立った被害は確認されていないというが、湖畔のアシなどが枯れる恐れが指摘されており、同課の宮下秀明課長補佐は「魚の産卵場所がなくなるなどの影響が出る可能性がある」と話す。
 安田研究員は来年度も調査して分布図の完成を目指すほか、県内の自治体やJA、農家、環境保全団体などと連携し、アレチウリの管理について検討したい考え。
 安田研究員は「今回の調査結果によって、初めて全県域での実態が分かった。今後、どんな被害が出る恐れがあるのか提起していく。根絶は難しいが、いかにコントロールすべきかを関係機関と協議していきたい」と話している。〈清水一士〉本文:1,705文字 この記事の続きをお読みいただくには、世界遺産「富士山」 on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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最終更新:3/9(木) 14:27

山梨日日新聞

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