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丘を白く染める紙切れ チベット仏教徒の願いを天に届けてくれる「風の馬」

THE PAGE 2/18(土) 14:10配信

 チベット高原にある四川省北部の丘を歩いた。まだ10月に関わらず、冷え切った風が肌を刺す。見上げると、丘の上が白く染まっていた。一瞬、雪かと思ったが、地面を覆っていたのは、ルンタと呼ばれる紙切れだった。

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 チベット仏教圏では、至るところにタルチョーとも呼ばれる五色の祈祷旗が見られる。経や動物が描かれたこの旗は、庭先や屋根にも掲げられ、チベットの人々にとって身近な存在だ。タルチョーの中でも、馬の描かれたものはルンタと呼ばれ、葉書ほどの紙に印刷されたものは願掛けのために空になげられる。ルンタとは「風の馬」。風の馬が空を駆け、願いを天に届けてくれる、というわけだ。

 日本の神社の絵馬も、このルンタを起源にしているのかもしれない。

  丘に積もったルンタは、いずれ風化し土となるのだろう。その時までに、どれだけの風の馬に託された願いが叶うのだろうか。

(2015年10月撮影)

最終更新:2/25(土) 14:04

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