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中国に奪われた自由 チベット高原から強制移住させられた人々が暮らす場所

2/23(木) 18:50配信

THE PAGE

 甘粛省の小さな町中に建てられた、チベット人居住区の一つを丘から見下ろした。中国によって強制移住させられた遊牧民たちの暮らす場所だ。ずらりとプレハブ長屋の並んだ居住区の姿は、東日本大震災後の仮設住宅を思い出させた。

フォト・ジャーナル<チベット人の焼身抗議>- 高橋邦典 第42回

 「世界の屋根」と比喩される、世界最大級のチベット高原。チベット人の多くは元来、この土地で遊牧や農耕をしながら自然と共に暮らしてきた。中国はそんな彼らから土地を奪い、定住を強いた。地下資源や観光地の確保は勿論、チベット人の抵抗力を削ぐ目的もある。定住によって家畜の数は制限され、牧民は一層貧しくなるためだ。埋蔵資源が豊富で、さらにインドやネパール、ブータンに近く、軍事的にも重要なチベット高原を中国が手放すはずがない。果たしてダライ・ラマやチベットの人々の抵抗が、実を結ぶ日など来るのだろうか。

 居住区はまるで、自由を奪われた人間の檻のようにも見えた。

(2015年10月撮影)

最終更新:3/1(水) 23:05
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