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ココが知りたい! 5分で分かる「Windows 10」導入のポイント

ITmedia エンタープライズ 2/17(金) 9:00配信

 こんにちは。日本マイクロソフトでWindows 10の技術営業を担当している山本築です。この連載では、これまでさまざまなWindows 10に関する情報をご紹介してきましたが、今回はそのおさらいとして、日々の訪問の中で、多くの方から受ける質問に対して答えていきます。

【CBとCBB、更新プログラムのリリース期間の比較】

 まず、一番よく聞かれるのがこちら。多くの方が疑問に思っていることでしょう。

 「結局、いつまでにWindows 10にアップグレードすればいいの?」

 Windows 7のサポート期限は2020年1月14日、Windows 8および8.1のサポート期限は2023年1月10日です。まだ3年弱あると思うかもしれませんが、端末の入れ替えを3年ごとに行う企業の場合(このケースが多いと思いますが)、逆算するともう時間がないことが分かります。利用中に全ての期間でOSのサポートを受けるには、今後はWindows 10を導入するしかありません。

 さらに、これからIntelがリリースする第7世代のCPU(KabyLake)はWindows 7をサポートしません。Windows 7のサポートを受けようとすれば、最新のPCを調達できないことになってしまいます。新規調達する端末をきちんと減価償却するという観点でも、Windows 10が望ましいケースが増えてきているのです。

●Windows 10のバージョン「CB」と「CBB」はどう違う?

 Windows 10がこれまでのOSと最も違うのは、その開発スキームおよびリリースの方法です。これからも1年に2~3回というペースでアップグレードを行う予定ですが、その提供形態(サービシングモデル)は4種類あります。IT部門の方によく聞かれるのは、「CB(Current Branch)とCBB(Current Branch for Business)、どちらを適用すればいいのか」ということです。

 端的に言えば、CBはコンシューマ向けのモデルで、CBBはCBのリリースから4カ月後にリリースされる、バグフィックスを終えたモデルです。いち早く最新機能を使うか、安定稼働を目的とするかで異なりますが、企業導入であればCBBの方が望ましいでしょう。

 今現在、Windows 10は1507、1511(November Update)、1607(Anniversary Update)という3つのバージョンが世の中に出ています。CBは常に最新の1世代分のみをサポートし、CBBは原則として2世代分、または18カ月の更新プログラムのリリースを提供します。

 数年ごとにバージョンが更新され、5年間のメインフレームサポート、そして5年間の延長サポートと10年間のサポートがあるLTSB(Long Term Servicing Branch)ですが、これはあくまで工場のライン、航空管制といったEnbedded用途のOSと考えた方がよいです。利用できない機能も多く、アップグレードもないため、導入する際には、より慎重な検討が必要でしょう。

●Windows 10のエディション、何を選べばいいの?

 Windows 10検討の際には、エディションの選択についても相談を受けます。Home Editionは個人ユーザー向けなのでいいとして、ProとEnterpriseのどちらにするかを悩むケースが多いです。最近は多くのセキュリティ機能がWindows 10 Enterpriseに搭載されているので、セキュリティを重視するならば、Enterpriseを選んだ方がよいでしょう。

 ちなみにWindows Enterprise Editionの名前も変わっています。従来のEnterprise Editonの名前がWindows Enterprise E3と変更になり、Windows Defender ATPを搭載した最上位版がWindows Enterprise E5という位置付けになっています。

 Enterprise版で使える人気の機能としては「Credential Guard」が挙げられます。近年は標的型攻撃が増加しており、Pass The Hash攻撃対策として導入する企業が増えているのです。

●既存のインフラで対応できる?

 さて、こうした導入計画を終え、いよいよ本格的に導入をしようとしたときに壁になるのがインフラです。「Windows 10に向けて、既存のドメインコントローラーなど、サーバをアップデートしなくてはいけないのか?」という質問も多くいただきます。

 Windows 10のパッチをFU(Future Update=機能アップデート)とQU(Quality Update=品質アップデート)の両方を配布するには、Windows Server 2012以降が必要となります。なお、ドメインコントローラーに関しては、Windows Server 2008以降で大丈夫です。

 Windows 10 のアップグレードを配布するインフラとしては、Windows Update for business、WSUS(Windows Server Update Services)、SCCM(Microsoft System Center Configuration Manager)、そしてサードパーティー製のソリューションという4つの選択肢があります。

 一般的には、オンプレミスでOS展開を行うのであればWSUSを使用し、さらにアプリ配布や細かいパッチマネジメントといった高度な設定を行う場合はSCCMを導入する企業が多いです。

 今回は「サービシングモデル」「エディション選定」「インフラ準備」という3つの観点でWindows 10の導入計画についてお話ししました。逆に言えば、この3点さえ押さえておけば、導入へのイメージは湧いてくると思います。

 Windows 10をスムーズに導入するには、計画→運用→管理の順で要件を固めていく必要があります。次回はWindows 10の実運用に関して、よく聞かれる疑問を解決していきます。お楽しみに。

最終更新:2/17(金) 9:00

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