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北朝鮮女スパイの長い歴史を紐解く

ITmedia NEWS 2/17(金) 14:25配信

[AP通信] 東南アジアの海岸で爆発した韓国の旅客機。軍の将校をセックスで誘惑。小型潜水艇で北朝鮮に戻る秘密諜報員。

【ハニートラップで逮捕された女工作員の画像】

 北朝鮮は女スパイを最も危険で決死の任務に送り込む長い歴史がある。北朝鮮から追放された独裁者の親族が今週殺害された件で2人の女が逮捕されたことで、この奇怪な殺人事件に「北」が関与しているという疑惑が増している。

 大韓民国国家情報院では、北朝鮮の金正恩最高指導者の異母兄である金正男氏がクアラルンプール空港のショッピングエリアに立っているときに毒殺したのはこの2人の女だと考えている。しかし捜査当局からは、金正男氏の死や逮捕された女たちの情報がほとんど出されていない。

 それでは最も有名な北朝鮮女スパイたちを紹介しよう。

●金賢姫

 1987年11月、バグダッドからソウルに向かう大韓航空のジェット機がアブダビに立ち寄った際、父と娘を偽装した2人の北朝鮮工作員が時限爆弾を仕掛けた。韓国の捜査当局の調べによると、この飛行機はミャンマーの海岸上空で爆発し、115人の乗客が殺害された。

 日本の偽造旅券を所持していた2人がバーレーン空港で逮捕される寸前、72歳の男性工作員は青酸化合物を仕込んだマルボロのタバコを噛み自殺した。しかし女性の金賢姫は服毒する直前に止められた。

 当時27歳くらいだった金賢姫はソウルに連行され、10カ月後に予定されていたソウル夏季オリンピックを妨害する目的で爆弾を仕掛けたと捜査担当者に話した。

 金賢姫は死刑判決を受けたが、北朝鮮の指導者たちに騙されていたということでその後特赦された。金賢姫が書いた自伝はベストセラーとなり、元国家安全企画部員と結婚した。

●元正花

 元正花は2001年頃に韓国に脱北者を偽って潜入。2008年に禁固5年の刑を受けた。韓国当局によれば彼女はセックスを用いて韓国軍の将校から機密情報を引き出し他の将校を殺害しようと企てた。韓国メディアはすぐに彼女を「北朝鮮のマタ・ハリ」と名づけた。マタ・ハリは第一次世界大戦時に軍事機密を取得しようと送り込まれたストリッパーである。

 出所後、元正花はマタ・ハリのイメージは当局とメディアによって誇張されたもの、スパイ目的でセックスを使ったのは一度だけだと語った。また、若い将校と恋に落ちたことも告白した。

 元正花は韓国軍の諜報員2人を毒薬で殺害しろという命令に背いたという。

 彼女は出所後、新たな生活を始めようともがいたが、彼女の役割は単なる下っ端で、韓国検察に誇張されたものだとの主張も見受けられた。だが元正花は自分が高度な訓練を受けたスパイであったと主張している。

●李善実

 韓国国家情報院は1992年10月、北朝鮮を支配する労働党の韓国支部を秘密裏に作ろうとしていた62名を逮捕したと発表した。この地下組織を指揮していたのは、当時75歳の李善実。北朝鮮の女性で、韓国政府関係者によれば、「南」で10年間活動していたという。

 北朝鮮の政治序列で22番目という高位にあると言われている李善実は逮捕を免れた。彼女は地下組織が壊滅する前に北朝鮮に戻っていたからだ。1990年代半ばに別件で逮捕された北朝鮮諜報員は、1990年に潜水艇を使って彼女を北朝鮮に運んだと供述している。

 この元諜報員によれば、北朝鮮の創設者で、金正恩最高指導者の祖父である金日成は、自宅の1つで彼女と会い、名誉の称号と、自分の名を彫った金時計を与えたという。

 最高人民会議代議員でもあった李善実は2000年に死去。平壌の愛国者墓地に葬られていると、元諜報員は語っている。
(日本語翻訳 ITmedia NEWS)
(C) AP通信

最終更新:2/17(金) 14:25

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