ここから本文です

ピルとコンドームの時代は終わり? 「避妊アプリ」世界初認可

2/18(土) 9:00配信

The Telegraph

【記者:Cara McGoogan】
 世界で初めて「避妊具」として認可されたモバイルアプリが、ピルやコンドームの代わりになるのではないかと注目を集めている。

「ナチュラル・サイクルズ(Natural Cycles)」はユーザーの体温をモニタリングして排卵期を知らせるアプリで、世界中で既に15万人以上が利用している。今回、臨床試験を経てドイツの第三者認証機関テュフズード(Tuv Sud)の認可を受けたことにより、欧州連合(EU)域内での医療機器としての扱いに「お墨付き」を得た。

 このアプリの仕組みは、女性が自分で基礎体温を記録し排卵日を避けて性交する「リズム法」と基本的に同じだ。ユーザーは毎朝基礎体温を測り、その値をナチュラル・サイクルズに入力。すると同アプリはアルゴリズムによってユーザーの排卵周期を算出し、妊娠しやすい「危険日」はカレンダーに赤色で、避妊具を使わず性交しても大丈夫と思われる「安全日」は緑色で示す。

 例えば月経周期が28日の女性の場合、生理が始まった日から数えて6日目~16日目はたいてい赤色で示される。

 婦人科医などの専門家らは、医療品として承認されたからといって同アプリが確実に妊娠を防いでくれるとは限らないと警鐘を鳴らし、さらなる臨床試験を求めている。

「排卵周期に基づく避妊法を望む女性は、(基礎体温など)さまざまな指標を効果的にモニタリングする方法について専門家から指導を受けた方がいい」と、英国王立産婦人科学会(RCOG)のダイアナ・マンスール(Diana Mansour)氏は言う。

 同氏はまた、排卵周期に基づく避妊法は結局のところ、女性の行動次第だと指摘。排卵日前後は妊娠しやすいと知りながら、コンドームを使わずに性交すれば、「妊娠のリスクは著しく高まる」と語った。

 英エディンバラ大学(University of Edinburgh)でリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)を専門とするリチャード・アンダーソン(Richard Anderson)教授は、「問題は(ナチュラル・サイクルズの)ユーザーがどれだけ確信を持てるかだろう」と言う。同アプリのユーザーの「妊娠率は女性100人当たり年間7人となっており、他の避妊法に比べて効果的でないのは明らかだ」。

 経口避妊薬(ピル)や避妊リング、避妊パッチなど、より一般的な避妊手段をとっている女性たちの妊娠率は、100人当たり年間1人だ。英国民保健サービス(NHS)によると、リズム法を使っている女性でも妊娠率は100人当たり年間1人だという。

 とはいえ、「多くの女性はピルでホルモン剤を服用したがらず、自分で体の声を聞いて管理したいと思っている」と、アンダーソン氏は付け加えた。

 ナチュラル・サイクルズを夫と一緒に開発したエリーナ・ベルグルンド(Elina Berglund)氏は、「世界の女性はホルモン剤を使用せず、体に異物を入れないで済む効果的な避妊法を求めている」と言う。「そこに今、当局に認可された選択肢が登場した」

「ナチュラル・サイクルズを使えば、女性は自分の体に対する理解を深め、自分に合った選択ができる」 【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デイリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。
「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:2/18(土) 9:00
The Telegraph

Yahoo!ニュースからのお知らせ