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農業と福祉連携でマルシェ 農作業の受委託も 宇都宮市の研究会

2/20(月) 7:00配信

日本農業新聞

 宇都宮市の「農福連携共同店舗 プチ・マルシェきよはら」では、農作業受委託などで協力する五つの福祉施設と近隣農家10戸が、栽培した農産物や加工品などを販売する。両者が協力することで、農産物やパンなど食品、さまざまな手芸品など幅広い商品をそろえることができ、連日多くの客が来店、人気を集めている。複数の福祉施設と農家が連携して運営する直売所は、全国的にも珍しい。

 運営は、同市清原地区の福祉施設と農家らでつくる清原地区ユニバーサル農業研究会。農作業受託で利用者の工賃向上を図りたい福祉施設と出荷調製作業などで人手を求める農家の狙いが一致、協力を深めてきた。

 中心となる飛山の里福祉会はシイタケを栽培する他、収穫やはさみを使った調製など、年間を通して作業を受託。他の福祉施設もブルーベリーやアスパラガスを栽培するなど農業に参入したり、作業を受託したりする。

 福祉施設も農家も、生産する商品の販路拡大に課題を抱えてきた。パンの販路確保に悩んできた同福祉会の直井修一理事長が、昨年8月ごろに、私有地貸出の案内を見つけ、一念発起。農家らにも呼び掛けると、10戸の農家が賛同。同福祉会が作るパンや、他の福祉施設の授産品、農家らの農産物を販売する店舗を昨年10月に立ち上げた。

 毎朝、農家や福祉施設が農産物やパン20種を持ち込む。新鮮な野菜や、焼きたてのパンが手に入るとあって来店者も徐々に増え、今では毎日、地域住民ら30、40人程度が来店。障害者は現在、店頭に立っていないが今後、販売にも関わり作業の幅を広げる考え。

 同市の山口果樹園代表、山口幸夫さんは障害者の就労支援を受け入れ、剪定(せんてい)枝の片付けなどの作業を手伝ってもらい、「非常に助かっている」と評価。「農業と福祉で連携できるところはたくさんある。店舗は新たな販路にもなる」と話す。

 地元のJAうつのみやも活動を後押しし、イベントなどの際には、隣接するJA支所の駐車場などを無償で提供する。

 直井さんは「障害者ができることはたくさんあり、人手を求める農家は多い。農福連携を進める拠点とし、農家や地域の人々との連携を深めていきたい」と意気込む。

日本農業新聞

最終更新:2/20(月) 7:00
日本農業新聞